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「国民の安全が最優先」 朴大統領が訪米を延期

「国民の安全が最優先」 朴大統領が訪米を延期

Posted June. 11, 2015 07:33,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が10日、来週に予定されていた訪米を延期した。中東呼吸器症候群(MERS〈マーズ〉)コロナウイルスの感染拡大が徐々に沈静化に向かっているが、「国民の安全」を軽視して外国に行くという世論の批判を断ち切るための措置だ。朴大統領がMERSの危険よりも政府不信をより深刻に考えているという意味でもある。

金聲宇(キム・ソンウ)大統領広報首席秘書官は同日、「朴大統領はMERSの早期終息など国民の安全に対応するために訪米(14〜19日)を延期することを決めた」と明らかにした。また、「国民の安全を最優先とし、(朴大統領は)国内で国民の不安を解消する」と付け加え、国政の優先順位が「国民の安全」であることを繰り返し強調した。

朴大統領のこのような決定は、MERS発症事態でも昨年のセウォル号沈没事故の時のように「無能政府」と見られていることと無関係ではない。政府のお粗末な初期対応をめぐる論議を始め、コントロールタワーの不在、省庁間の連携の不備などが連日俎上に載せられた。8、9日のリアルメーターの世論調査の結果、訪米延期の意見(53.2%)が予定通り訪米すべきという意見(39.2%)より多かった。一部では、朴大統領が、韓米首脳会談の重要性を強調した外交ラインよりも、国民世論を重視した政務ラインの意見を受け入れたと見ている。

政府の一部では、「日米新蜜月時代」の中、朴大統領の訪米延期によって韓米同盟を強固にする機会を逃すのではないかという指摘もある。金広報首席は、「韓米が『双方に都合のよい早い時期に』訪米日程を再調整することで合意した」と明らかにした。

しかし、訪米が年内に実現するかは未知数だ。政府当局者は、「通常、韓米首脳会談の日程は米国が決める」と述べた。オバマ大統領の日程にかかっているということだ。

9月に開かれる国連総会で、自然に韓米首脳会談が行われるという見方もある。韓国大統領は通常、国連総会に隔年で出席する。朴大統領が昨年の国連総会に出席したため、通常なら今年は出席しないことになる。しかし、国連創設70周年という象徴的な年であるため、政府は出席のカードを捨てていない。オバマ大統領の出席も有力視されるため、ワシントンではなくニューヨークで略式の韓米首脳会談が行われる可能性がある。しかし、多くの首相が集まる国連総会の際に行われる首脳会談は、単独訪問での首脳会談と違って深い話ができないという限界がある。



egija@donga.com