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[社説]北朝鮮 のミサイル挑発よりも不感症が問題だ

[社説]北朝鮮 のミサイル挑発よりも不感症が問題だ

Posted July. 14, 2014 03:07,   

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北朝鮮が13日午前1時20分と30分頃、開城(ケソン)の北朝鮮側地域からスカッド系と推定される短距離弾道ミサイル2発を東海(トンヘ・日本海)に向けて発射した。韓国軍はこのミサイルの射程距離が約500キロメートルと推定した。発射地点は軍事境界線から約20キロメートルしか離れていない。北朝鮮が軍事境界線付近からミサイルを発射したことは非常に異例だ。韓米連合軍事演習に参加するために米国の原子力空母ジョージ・ワシントンが11日に釜山(プサン)に入港したことに反発して武力示威を行ったものと見える。

北朝鮮は今年2月21日から今回の発射までに、スカッドやノドン、300ミリ新型放射砲など計97発の中・短距離ミサイルを発射した。このうち弾道ミサイルは6回にわたって12発発射された。これにかかったコストは少なくとも1兆ウォンにのぼると韓国軍は推定している。北朝鮮は今年、開城工業団地で人件費として約9100万ドル(927億2900万ウォン)の収入を得るものと予想される。南北交流協力の象徴である開城工団を10ヵ所以上運営して得られる費用を南北の緊張を高めるために使ったのだ。これでは北朝鮮が最近、南北関係の改善を繰り返し強調し、9月のアジア競技大会の選手団と応援団の派遣といった平和攻勢が本心なのか信じ難い。

政府は、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイルの発射が国連安全保障理事会決議1718、1874、2087、2094号に違反するため、米国と協議して国連に問題提起する方針だ。しかし、国連が北朝鮮の核実験とミサイル発射を糾弾し、北朝鮮に制裁を加えた措置は、これまで実質的な成果を出せていない。米国の韓半島専門家の中から、「韓国、米国、中国は、交渉を通じて北朝鮮が核を放棄するよう説得することは不可能だと認識している」という主張も出ている。国際社会の「北朝鮮の核不容認」が外交的レトリックに終わるなら、北朝鮮が圧力を感じるはずがない。

核やミサイルを開発する費用で住民を飢えから解放するよう北朝鮮に注文することは無駄だ。政権が崩壊するまで決して核を放棄しないだろう。核を持つ北朝鮮と不安な平和を模索するのか、あるいは決然たる意志で断固として阻止するのかの選択の道しかない。北朝鮮の侵入と挑発にいつも出し抜かれ、変わらない軍の対北朝鮮態勢から引き締めなければならない。北朝鮮のミサイル挑発が続き、「北朝鮮はいつもああだ」といった具合に不感症に陥っては、深刻な事態が起こりかねない。