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[オピニオン]大統領の笑顔

Posted June. 30, 2014 08:25,   

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故盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は在任中の2006年、韓国首脳として初めてカンボジアを国賓訪問した。カンボジアのフンセン首相の歓待は手厚かった。盧元大統領のガイドを自ら要望し、アンコールワット周囲の密林まで案内した。感激した盧元大統領は、現地でカンボジアに対する無償援助を大幅に増加するよう指示した。フンセン首相は、2009年と2012年にカンボジアを訪れた李明博(イ・ミョンバク)前大統領を兄のように歓待した。李前大統領も満足し、援助の拡大を決めた。

◆最近、中央アジア3ヵ国を歴訪した朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は相手国の指導者から破格の歓待を受けた。ウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領は、朴大統領の博物館訪問に同行してガイドを務めた。カザフスタンとトルクメニスタンの大統領も、大学や劇場、博物館訪問に同行した。朴大統領が歓待に対してどんな贈り物をしたのか分からないが、国内とは違って笑顔がカメラに捉えられた。

◆国家指導者が首脳会談をする場合、困惑することはほとんどない。2国間会談は実務者が事前に調整して進められるため、失敗することも珍しい。このため、スキャンダルや政策の失敗で国内では人気がない大統領も、国外では会談結果に満足し、笑顔になる。韓国の歴代大統領は任期末には国外では称賛されるが、国内では非難を受ける困惑した経験をする。大統領の「外華内貧」とでも言えようか。朴大統領が任期2年目ですでにそのような段階に入ったのではないか心配だ。

◆米国の俳優ゼロ・モステルは、「社会の自由は、その社会の笑顔の量に比例する」という言葉を残した。現在の国内状況を見ると、韓国社会の笑顔の量は国民の幸福と比例していると言えるだろう。明日には今年の上半期が終わり下半期が始まる。今年前半の韓国国民はとても不幸だった。サッカー代表チームも国民に喜びを与えることができなかった。朴大統領は国民の前で涙まで流した。今年の後半、朴大統領が笑顔を見せる機会が増えることを期待する。

方炯南(パン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com