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黄善洪監督が洪明甫監督に送る手紙★

Posted May. 23, 2014 08:51,   

友だちの洪明甫(ホン・ミョンボ)へ

お前と代表チームで顔を合わせて、もう24年が過ぎた。イタリアワールドカップ(W杯)を控えて、最年少選手として、太極マークをつけ一緒に部屋を使って、未来を夢見ていたあの時がいまさら懐かしい。ボール・ボーイなどをしながら、大先輩の間でひそかに泣いたり笑ったりもしたよな。太極マークは自負心でもあったが、大変な負担だった。勝った時の喜びは、言葉で言い表せないほどだったが、負けた時に浴びせられる非難に心を痛めたことも数え切れない。攻撃手の私が決定的なチャンスを生かせなかった時や、守備手のお前が決定的なミスをした時、あらゆる非難に耐えるしかなかったよな。それが大韓民国を代表する代価として、担わざるを得ない我々の運命だったんだ。

何日かの後にブラジルへ発つ明甫、お前を見ると、一方ではあまりにも重い荷を負わせたようですまない。他の時と違って、国全体が代表チームに大きな期待をかけている。お前としては「セウォル号惨事」の影響で悲しんでいる国民に喜びと希望を届けなければならないため、歴代どのW杯の時よりも心のプレッシャーが大きいだろう。

しかし、太極マークをつけたからには耐えるしかないんだ。そして、明甫、お前だからこそ信じる。お前は常に危機に強かった。選手の時もそうだったし、指導者としてもそうだった。代表選手として長く活躍し、優秀な監督の下でよく学んだ。何よりお前はさらに大きなことを得るために絶えず頑張ってきた。09年エジプトU20W杯、10年広州アジア大会、12年ロンドン五輪…。大会に出場するたびに厳しい状況に直面しているため厳しいという見通しが出ていたが、その都度お前はよく耐えてくれた。五輪史上、初の銅メダル獲得もお前の危機管理能力が長けていたためだ。

今度も状況は簡単でない。我々が対戦するH組のロシア、アルジェリア、ベルギーはいずれも強豪だ。ばら色の見通しよりはやや悲観的な見通しが出ている。しかし、韓国はW杯に出場する時はいつもそうだった。このように良くない評価の中でも02年「4強神話」を成し遂げ、10年南アフリカ共和国W杯では「史上初遠征16強入り」も果たした。

明甫、お前に今度のW杯はもう一度の挑戦だ。これまで見せてくれたように、所信を持って推し進めると、十分に失意に暮れている国民を喜ばせることができると思う。僕はお前を信じる。

黄善洪(ファン・ソンホン)浦項スティーラーズ監督