Go to contents

運のよい米死刑囚、再び命拾いした

Posted July. 17, 2013 08:09,   

한국어

刑場で2度も刑執行が中止となった米国の死刑囚が、再び刑執行の直前に命拾いをした。米ジョージア州ポルトン郡の裁判所は15日7時(現地時間)に予定されていたウォーレン・ヒル(53)の死刑執行を延期することを決めたと、米紙ニューヨークタイムズが伝えた。ヒルの死刑執行が猶予となったのは、この1年間で3度目のことだ。

ヒルは、1986年、恋人を銃で殺した後、終身刑の判決を受け、服役していたところ、1990年、刑務所で同僚を殴って死亡させ、死刑判決を受けた。

ポルトン郡の裁判所の決定は、刑執行を数時間後に控えた状態で行われた。ヒルの弁護士であるブライアン・カーマー氏が提起した刑執行の手続きをめぐる問題提起を、裁判所が受け入れたためだ。カーマー氏は、「ジョージア州は、毒劇物の成分をはじめ、刑執行の手続きについての情報公開を禁じている」とし、「州政府が毒劇物の成分名が記載された令状を発行したのは違法だ」と異議を唱えた。

米メディアは、「家族と別れの挨拶をし、最後の食事を終えたヒルの3度目の死刑も延期となった」とし、彼の物語を集中的て報道した。昨年7月23日と予定されていたヒルの初の死刑執行は、90分前に中止となった。弁護士のカーマー氏が、毒劇物の種類を、予告なしに3つから1つに変更したのは問題があると、裁判所に対し、刑執行の延期を要請した。さらに、今年2月は、ヒルの知的障害の如何が再び議論となり、刑執行30分前に、刑場から出された。カーマー氏は、「ヒルの知能指数(IQ)は70と、明白な知的障害を持っている」とし、「知的障害者への死刑を禁じる連邦裁判所の判決を受け、死刑を中止すべきだ」と主張した。医療陣3人は、ヒルを明白な知的障害者とはみなせないと証言したが、02年、供述を覆した。

米連邦裁判所は02年、知的レベルの低い犯罪者への死刑は違憲という判決を下した。ただ、刑執行如何は、州裁判所の裁量によって決めるようになっている。ジョージア州の裁判所は今月18日午後7時まで、弁護側が提起した異議について検討した後、刑の執行日を調整する予定だ。