Go to contents

[社説]天安艦3周年に戦闘勤務態勢を発令した北朝鮮

[社説]天安艦3周年に戦闘勤務態勢を発令した北朝鮮

Posted March. 27, 2013 03:29,   

한국어

北朝鮮は26日、哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没3周期を迎え危機を一層高めた。北朝鮮軍最高司令部は、戦略ロケット軍と砲兵を1号戦闘勤務態勢とし、米本土と太平洋地域の米軍基地、韓国が攻撃目標だと主張した。1号戦闘勤務態勢は、北朝鮮が3度目の核実験を行なう前の今年1月30日に宣言した戦闘動員準備態勢よりも好戦的だ。北朝鮮が25日、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が視察する中、元山(ウォンサン)一帯で実施した上陸・反上陸訓練も普通ではない。金第1書記が直接出てきて、北朝鮮を戦時体制に追いやっている。

北朝鮮の態度は、泥棒が棒を持って立ち向かう格好だ。現在の韓半島危機は、北朝鮮の長距離ロケット発射と3度目の核実験でもたらされた。少し遠くを見れば、3年前の北朝鮮による天安艦沈没と延坪島(ヨンピョンド)砲撃が南北関係を膠着させた根源だ。北朝鮮が平和破壊行為をしなかったなら、国連安全保障理事会が北朝鮮制裁をしたり、韓米が態勢を強化したりしなかっただろう。

朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は26日、天安艦3周年の追悼式に出席し、46勇士の魂を弔い、大韓民国守護を誓った。金𨛗鎮(キム・クァンジン)国防部長官も、「強い態勢と確実な報復準備だけが敵の挑発を抑止できる」とし、部隊に徹底した備えを指示した。朴大統領と金長官は、北朝鮮が1号戦闘勤務態勢に突入した状況を考慮し、再び奇襲挑発を受けることがないよう軍を統率しなければならない。

天安艦沈没は、韓国軍の安易な警戒態勢が招いた。軍は、北朝鮮の潜水艇の不可解な動きを認識しながらも、水深が浅い西海(ソヘ・黄海)では対艦攻撃が難しいと判断し、警戒を疎かにした。北朝鮮潜水艇は、白翎島(ペクリョンド)からわずか2500メートル離れた地点まで侵入し、天安艦を攻撃した。軍の防衛網にはまだ隙が多い。天安艦に装着された旧型ソナーは、周波数帯域が限定され、敵の潜水艇の接近と魚雷攻撃を捉えることができなかった。軍は、天安艦と同クラスの哨戒艦と護衛艦約30隻のソナーを新型に換えると言っていたが、うやむやになっている。西海上の北方限界線(NLL)南方に敵の潜水艦を探知できる水中音響センサーを設置する作業も、今年後半に延期された。北朝鮮の奇襲で空いた穴を埋めることができなければ、依然として不安は消えない。予算執行の優先順位を調整してでも、挑発に対する備えが必要だ。

北朝鮮の挑発計画が対艦攻撃と延坪島砲撃だけであるはずがない。北朝鮮は陸海空どこでも奇襲を狙っているという警戒心を持って備えなければならない。北朝鮮の攻撃警告が、韓国内の分裂を狙った心理戦の可能性もある。統合進歩党は天安艦沈没という表現を避け、党代表と院内代表は先約のため天安艦3周年追悼式に出席できないと弁明を並べ立てた。天安艦沈没について疑惑を提起した団体は、最も確実な物証である天安艦を訪れることもしなかった。このような勢力のために北朝鮮がいい気になるのかも知れない。