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[社説]新大統領の外交安保の力量を見る北朝鮮の軍事冒険主義

[社説]新大統領の外交安保の力量を見る北朝鮮の軍事冒険主義

Posted December. 14, 2012 08:27,   

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5日後に迫った大統領選挙の勝者は、核とミサイルで武装し、軍事的冒険主義に突き進む金正恩(キム・ジョンウン)第1書記と対抗することになる。与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補と民主統合党(民主党)の文在寅(ムン・ジェイン)候補のどちらかが、勝利の喜びよりも重い責任に身を投じる覚悟をしなければならない。

北朝鮮の長距離ミサイル発射は、両候補の前に投げられた試験用紙と言える。朴候補と文候補は12日、北朝鮮の長距離ミサイル発射を批判した。朴候補は、「大韓民国に対する挑発だけでなく、世界に対する挑発だ」と規定した。文候補は、「国連安全保障理事会の決議を明確に違反した」と述べた。しかし、両候補はそこで終わった。挑発と決議違反に対してどのような措置を取るのか、何の対策も出さなかった。

「北朝鮮の長距離ミサイル発射成功」という途方もない安保危機が迫ったにもかかわらず、有力な大統領候補が一言で片づけることは責任ある態度ではない。

両候補は、自分が政権に就けば、南北関係が水が流れるように解決するという幻想に浸っているという印象を拭うことができない。朴候補は、南北交流協力事務所の設置、韓半島経済共同体の建設に向けた「ビジョン・コリア・プロジェクト」といったバラ色の公約を提示した。文候補は、就任初年度に南北首脳会談、西海(ソヘ・黄海)の平和協力特別地帯の実現、南北経済連合の構築などを羅列した。金剛山(クムガンサン)観光再開と5・24北朝鮮制裁措置の解除も文候補の約束だ。直面したミサイル危機を解消する対策も提示できずに、どうやってそのような多くの公約を実践するのか。

金第1書記が、次期大統領が手を差し出せば直ちに手を握るような人物なら、大統領選挙の前にミサイル挑発をしたりしないだろう。

両候補は誤った判断を反省し、北朝鮮の核とミサイルの脅威からどうやって国民を保護するのか対策を提示しなければならない。金第1書記に一言の警告もできない候補は、国民の選択を受ける資格はない。若干の時差はあるが、韓国、北朝鮮、米国、中国、日本のリーダーシップが一斉に交代し、新たな秩序を構築するための角逐戦が予想される。

中国では習近平体制が北朝鮮をどのように扱えばいいのか悩み始めた。政権2期目を迎えるオバマ大統領は、米国西部に到達する大陸間弾道ミサイル(ICBM)と核弾頭を開発する北朝鮮を放置してはおかないだろう。日本も16日の総選挙後、国家主義イデオロギーの右派政府が出現する可能性が高い。米、中、日の指導者の交代の中、韓国の指導者が北朝鮮のミサイルと核問題を主導的に解決する力量と意志を見せてこそ、他国に振り回されずに韓半島の安定と平和を確保することができる。