異常な寒波で、電力使用量が急増し、電力警報「関心」が発令された昨日午前、東亜(トンア)日報・論説委員室は、会議中に部屋全体の明かりを消した。最初は薄暗いと思ったが、まもなく慣れてきた。窓際のブラインドを全て開けると、陽光がさしてきて、相手の顔を見ながら会話するのにあまり不便はなかった。32ワットの蛍光灯120個を1時間消したため、3.84キロワットの省エネ効果を挙げた。午前一時、350万キロワットを下回った予備電力を守るのに、微々たるものではあるが、一役買うことができ、そのやりがいは大変大きかった。
今冬に入り、すでに3度目となる昨日の電力警報は、電力消費のピーク時間帯(午前10〜正午、午後5〜7時)でない、午前8時台に発令された。56年ぶりの寒波で、朝から暖房需要が急増した。冬の間中、寒波が続くだろうという予測を受け、電力当局に赤信号がともっている。靈光(ヨングァン)原子力発電所3、5、6号機と蔚珍(ウルジン)4号機の稼動が中止となっているうえ、設計寿命が切れている月城(ウォルソン)1号機の再稼動の有無も不透明なのが現状だ。韓国水力原子力も、使うことのできる資源を全て動員し、原子力発電所5基の再稼動を繰り上げなければならない。
電力大乱を起こせず冬を越すためには、需要管理が重要だ。電力使用量の多い企業は、エネルギー使用制限措置を受け、来月から電力使用量の3〜10%の削減が義務付けられている。各企業は稼働率を減らし、ピーク時間帯での設備使用を自粛し、多角的な節電対策を立てている。ただ、韓国経済を率いる企業各社が生産力量を際限なく萎縮させることはできない。できるだけ、家庭やオフィスでは、特にピーク時間帯に節電しなければならない。
まず、冬場の電力需要の4分の1を占める電気暖房の削減が急務だ。肌着をつけ、目張りやカーテンで窓をふさげば、熱の損失を減らすことができる。肌着は3度、ひざ掛け毛布は2.5度の体感温度を上げる効果がある。家庭消費電力の6%、年間4200億ウォンが待機電力として浪費されているだけに、セットトップボックスやモデム、コンピューターのプラグを抜くのは当たり前のことだ。従来の蛍光灯を32ワット高効率蛍光灯に取り替えることも勧めたい。
韓国より国民所得が一際多い国の中には、真冬もほとんど暖房をつけず、自宅で厚着をして暮らすケースが多い。最近は先端素材の発熱肌着もある。電熱機器の使用を自粛し、石油やガスコンロを使うことも役立つだろう。やや寒くて薄暗く冬を越すことで、電力難の克服に参加してほしい。






