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[社説]原発をめぐる不正と乱脈、責任者全員を突き止めてメスを入れるべきだ

[社説]原発をめぐる不正と乱脈、責任者全員を突き止めてメスを入れるべきだ

Posted December. 07, 2012 07:33,   

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監査院が5日まとめた原子力発電所をめぐる危機管理実態への監査結果は、国の重要基盤施設である原発の安全やセキュリティへの鈍感がどれほど深刻かを如実に示した。国内原発の安全関連制度や技術は、国際的なレベルに達しているが、その管理や各運営主体は事なかれ主義や不正で彩られている。原発に偽品質検証書を貼り付けた輸入製部品8601件が納入された。国内企業が製造した部品も、偽の公認機関の試験成績書を貼り付けて、5年間、180品目、計1555件の部品が、韓国水力原子力(韓水原)に納入された。このうち、436件の部品が古里(コリ)や靈光(ヨングァン)原発に投入された。原子力安全委員会(原安委)は直ちに、原発稼動を中止させるほどの重要部品ではないと主張しているが、芋づるのように次から次へと明らかになっている韓水原の部品をめぐる不正を見れば、全数調査にでも取り掛からなければならない状況となっている。

監査院は、原発現場の職員が、納入会社を企んで、部品を横取りしてから再び納入させる手口で、計16億ウォンあまりを横領した事実を追加で摘発した。さらに、韓水原は、国産部品の開発メーカーに指定された会社が、ほかの会社から部品を購入し、2倍以上の価格で納入したが、それにも気づかなかった。一部の納入会社は、納入価格を吊り上げようと、入札過程で談合まで厭わなかった。セキュリティの鈍感さも深刻なほどだ。原発中央監視制御システムは、外部ハッカーによるハッキングを防ぐため、外部のインターネットと切り離して運営しなければならない。しかし、古里など4つの原発の職員らは、業務上の便宜のため、ネットとつながっている業務用パソコンを、システムに使用してきた。10年、イランの原発システムに悪性コードが侵入し、制御施設に誤作動を起こした出来事が、韓国でもおきかねないところだった。

原発の安全に引き受けている規制機関である原安委や検査機関の韓国原子力安全技術院(KINS)も、十分に役割を果たしていない。 KINSは、原発の安全に必要な現場への立ち入り検査を検査員の裁量に任せ、「身勝手な立入り検査」を放置した。監査院は今年3月に起きた古里1号機の停電隠蔽事故についても、原安委の調査結果では触れなかった問題を、新たに見つけ出した。原安委が、しっかり調査を行っていれば、十分究明できた事案だ。

偽部品事件やトラブルで、電力生産の30%以上を担当している原発23基のうち、6基が一度に止まっている。今冬も、国民は電力大乱の心配のため、安心して過ごすことができなくなっている。韓水原は01年、韓国電力から分離された後、原子力専門家らの閉鎖的集団へと転落した。組織内のモラルハザードや安全不感症がはびこっており、内部コントロールや外部の監督体系はずさんだった。31年間積み上げてきた原発の構造的腐敗や不正の輪をきちんと断ち切ることで、生まれ変わることが切に求められている。