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「AIチップを買うお金がない」 旧型ゲームチップで研究する大学

「AIチップを買うお金がない」 旧型ゲームチップで研究する大学

Posted May. 03, 2024 08:59,   

Updated May. 03, 2024 08:59

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人工知能(AI)の研究において重要な役割を果たしている韓国の大学が、最新チップを入手できず、大型言語モデル(LLM)を基盤にした生成型AIの研究がまともにできないことが分かった。ソウル大学やKAISTなどの主要大学さえ、政府支援事業に選ばれても、割り当て予算が少なく、AIチップを十分に手に入れることができなかった。チップを確保しても、電力不足で大学施設で駆動できない状況だ。

KAISTのA教授は2日、「オープンAIの『ソラ』のような生成型AIモデルを作るためには、NVIDIAの最新のグラフィック処理装置(GPU)数百個が必要だ」とし、「政府事業を受注しても、NVIDIAのGPUを多数購入することは不可能で、旧型ゲーム用GPUで研究している」と話した。

「ソラ」とは、動画生成AIサービスだ。このサービスを作るためには、複数の演算を同時に遂行できるGPUのような「AI加速器(学習、推論に特化したAI半導体)」が必要だ。GPUは、NVIDIAが世界中で80%を占めており、呼び値が買値である状況だ。特に、NVIDIAの最新のGPUであるH100の価格は、1個当たり5000万ウォン程度だという。A教授は、「私たちが持っている旧型ゲーム用GPUで、ソラと似たサービスを作るには148年がかかると分析された」と話した。

苦労してチップを手に入れても、電力問題を解決しなければならない。ソウル大学コンピュータ工学部のキム・ゴンヒ教授は、「GPUを追加で稼動したいが、学校側から電力の追加供給は不可能だという返事が来た」とし、「教授たちが直接、電力が残る建物を探し回らなければならないのが現状だ」と話した。

予算を確保したとしても、装置購入に伴う審議を経なければならない。国家研究開発(R&D)事業において研究装置が1億ウォンを超えれば、国家研究施設装置センター(NFEC)の審議を受けなければならず、結果が出るのに通常3ヵ月以上かかる。光州(クァンジュ)科学技術院(GIST)AI大学のキム・ジョンウォン院長は、「一般的にAI研究には、NVIDIAのGPUが少なくとも8個必要だ」とし、「GPU8個とサーバーの購買価格だけでも、およそ5億ウォンだ。その予算を確保しても、審議を経れば実際に研究するまでずっと時間が遅れる」と話した。キム院長は、「大学が、AIチップを共同で使用する研究センターを作るなどの代案が必要だ」と助言した


チョン・ナムヒョク記者 forward@donga.com