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第21代国会のレームダック・セッション、いま切実にすべきこと

第21代国会のレームダック・セッション、いま切実にすべきこと

Posted May. 03, 2024 08:57,   

Updated May. 03, 2024 08:57

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今、韓国国会は韓国版レームダック・セッションに突入した。「死に体」を指すレームダック・セッションは、米国に由来する。米国議会は中間選挙後の11月から新議会の発足日である1月までの時期をレームダック・セッションと呼ぶ。韓国で言えば、4月10日の総選挙が終わった先月11日から今月30日の第22代国会開院日までの期間だ。次の国会で生き残った当選議員と復帰できない落選議員が入り乱れる時期だ。第21代国会議員297人のうち、半分にあたる149人が生還した。

「共に民主党」の総選挙圧勝で、レームダック・セッションに対抗する与野党の態度も著しく異なる。「共に民主党」は勢いに乗って、争点法案を本会議に付すことにアクセルを強く踏み込んだ。野党は先月18日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の1号再議要求権(拒否権)の行使で廃棄された糧穀管理法を含む5つの法案を国会本会議に付した。先月23日には、民主有功者優待法制定案と加盟事業取引公正化法が野党単独で本会議に直回付された。それぞれ常任委員会開会から採決、通過までかかった時間は20分、35分だ。

最悪の惨敗を喫した与党「国民の力」は萎縮している。糧穀管理法が可決された時、与党議員は会議場に来ることすらなかった。与党関係者は、「穀物管理法に対応しなければならない農海水委員会議員7人のうち4人が落選したことが影響した」と吐露した。落選した議員たちに何の意志があるのかということだ。「国民の力」の最初の院内対策会議は、総選挙敗北から13日後に開かれた。「共に民主党」が民主有功者優待法の処理を予告したその日だ。午前中に集まって対策会議を行ったが、明確な結論は出なかった。

争点法案の処理速度とは異なり、国の未来がかかった年金改革案は第21代国会で空転を繰り返した。2022年7月、第21代国会の任期内に年金改革案を終わらせるとして、国会年金改革特別委員会の構成に与野党が合意した。2年間、会議は12回だけだった。先月30日、レームダック・セッション中に年金特委を開いた。年金特委の公論化委員会が所得保障に焦点を当てた「多く払って多くもらう」式の公論調査結果を国会に最終報告した日だが、与野党の異論がまた繰り返された。結局、税金25億ウォンをかけて市民代表団500人の意見を集めた調査結果をどのように活用するのかも不透明だ。

第21代国会終了後に廃棄される法案は約1万6300件。議員たちが十分な法理の検討なしに実績を上げるかのように発議した法案も少なくないだろう。しかし、必ず通過しなければならない法案を選ぶのもレームダック期間にすることだ。早朝配送ができない中小都市の不便を解消する内容を盛り込んだ流通産業発展法改正案が3年6ヵ月が経過した今も常任委員会に係属中だが、与野党は議論の可能性を示さなかった。

米国ではレームダック・セッションを前にすると、選挙で勝負が決まるので、党論の圧力、陣営政治の論理から離れて、歴史的に意味のある、または画期的な法案を処理しようという注文が続く。小気味よく行動し、最後まで立法機関の義務を果たそうということだ。軍人カミングアウト禁止法の撤廃、個人情報保護法などがレームダックのセッションで処理された法だ。今、国会に求められているのは、記録的な成果を出すことではない。給料を受け取る最後の日まで、それだけのことをしろという要請だ。