国際格付け会社・ムーディーズは20日、フランス国債の格付けを、最高等級の「Aaa」から「Aa」へと一ランク格下げに踏み切った。等級の見通しも「否定的」を保っており、さらなる格下げの可能性も依然残っている。格付け会社がフランス国債の格付けを、最高等級から引き下げたのは、今年1月、スタンダード&プアーズ(S&P)に次いで2度目のことだ。
ムーディーズは、「漸進かつ持続的な競争力減少や労働、商品、サービス市場の長期的硬直性など、さまざまな構造的問題が否定的な影響を及ぼしている」と、格下げの背景について説明した。ムーディーズは、「景気状況が好転せず、財政見通しも不確実であり、フランスが今後、ユーロ圏で発生しかねない経済ショックにうまく持ちこたえることができるかどうか、予測が難しい」と付け加えた。
フランスのピエール・モスコヴィシ財務長官は、「過去の政権の弊害が残した傷跡だ」とし、現政権の責任ではないと主張した。しかし、英週刊誌・エコノミストの最近号(16日付)は、「フランスは、欧州の真ん中の時限爆弾だ」と批判した後に浮き彫りになったフランス危機論は、ムーディーズの措置を受け、再び議論が避けられなくなった。
エコノミストは、フランスの経済成長の低迷や高い失業率、膨大な財政赤字、ユーロ圏で最も割合の高い公共部門が問題だと主張し、13年からフランスに危機が襲いかねないと指摘した。また、社会党政権が最高所得税を75%へと引き上げことに加え、法人税や財産税などの資本所得税の引き上げに踏み切る一方、最低賃金を引き上げ、年金受け取り年齢を再び60歳へと引き下げるなど、一連の左派的措置を進め、企業の信頼度が悪化していると分析した。
実は、フランス危機論に最初に火をつけたのはドイツだった。日刊紙・ビルトは先月31日、「フランスは第2のギリシャになるか」というタイトルの記事で、「25%の高い若者失業率や5%の財政赤字、ゼロ成長など、フランスの数々の悪い経済指標が、危機に陥った南欧諸国を思わせる」と指摘した。
これに先立って、国際通貨基金(IMF)も5日、フランス経済年例報告書で、「全面的な労働市場の改革がなければ、イタリアやスペインの二の舞を踏みかねない」とし、「雇用や解雇の柔軟性を高め、労働時間をより弾力的に作り、最低賃金の引き上げを制限しなければならない」と指摘した。
フランス政府は、経済危機論について、0.2%と発表された第3四半期経済成長率を基に反論した。ジャン・マルク・エロ首相は、「フランスは雑誌販売のための報道には影響されない」と批判し、モスコヴィシ長官は、「フランスは欧州の病人ではない」と述べた。
しかし、エコノミストのジョン・ピート編集者は、「われわれは2年前も、イタリアの問題点について深刻に批判したことがある」とし、「フランスは危機を前にしても変わらないのが問題だ」と切り返した。
taylor55@donga.com






