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30・40代の「カンガルー族」、10年間で91%増加

30・40代の「カンガルー族」、10年間で91%増加

Posted June. 02, 2012 08:16,   

5歳の息子の子育てのために、夫の実家で暮らしている会社員のオ某さん(34)。最近、オさんは、「義理の親と暮らしている」と話せば、皆から「うらやましい」という反応が戻ってくる。ベビーシッターの問題で悩んだり、会社帰りに子供を引き取るため駆け足で保育所に寄ることもしないで済むからだ。オさんは、「嫁いびりなど昔の話。かえって、両親から『子供に気を使いたくない』と言われるのが落ちだが、私は運がラッキーなほうだ」と主張している。

子が親の世話をするのではなく、親が子に「使われれいる」実態が統計によっても裏付けられた。1日、ソウル市が発表した「統計で見るソウルの家族」によると、ソウルで親と同居している30代と40代の子女が、この10年間で91%増加した。

親と同居している30〜40代は2010年に48万4663人だったが、これは00年(25万3244人)に比べて91%増加した規模だ。30〜39歳のソウル住民の14.7%に当たる。

親と同居する理由を見ると、韓国社会の30代や40代が抱えている諸問題が鮮明に浮かび上がってくる。60歳以上の親が子と同居する最大の理由は、「子が経済的理由などで、独立した生活が不可能」(29%)だった。「孫の世話や子の家事を手伝うため」(10.5%)まで入れれば、子供の世話のために一緒に住んでいるという回答が39.5%だった。親が、「経済的能力や健康上の理由で、独立して生活するのが不可能だから」(32.3%)という回答より多かった。

子が親を扶養するのは当たり前だった価値観にも大きな変化が見られる。15歳以上のソウル市民のうち、「子が親の世話をするべきだ」に同意したのは、06年には60.7%だったが10年は30.4%と、4年間で半分に減った。実際、60歳以上の老人も子と一緒に住みたいとしていない。05年の場合、「子と一緒に住みたい」という回答は「すみたくない」(50.7%)と同じ水準の49.3%だった。しかし11年には、「一緒に住みたい」は29.2%で、「一緒に住みたくない」(70.3%)の半分にも達していない。

高麗(コリョ)大学・社会学科の李名鎮(イ・ミョンジン)教授は、「失業や子育てのような現実的問題を、個人レベルで解決しようとしたため、両親と一緒に住む成人が増えることになった」とし、「個人の負担を国が減らす政策的配慮が求められる」と主張した。



woohaha@donga.com