韓国が加入した植物新品種保護国際同盟(UPOV)条約が来年から本格的に適用され、今後10年間、国内の農家が海外に支払わなければならない種子ロイヤリティが8000億ウォンにのぼる見通しだ。99%が日本の種子であるミカンを栽培する済州(チェジュ)の農家は、苗木の数で日本にロイヤリティを支払わなければならない。種子のコストは栽培原価の約10%にのぼり、ロイヤリティを支払った分、消費者の負担が大きくなる。
国内の種子市場の64%を占めた4大土種種苗会社は、98年の通貨危機の時、多国籍企業に買収・合併された。韓国が外国を相手に種子戦争をする武器をかなりの部分喪失したわけだ。中央種苗が開発したチョンヤン唐辛子は、会社とともに米国のセミニス(現モンサント)に所有権が移った。海外に渡った種子を韓国が逆輸入したりしている。国内に輸入されるミスキムライラックは、50年代に米国の植物採集家が北漢山(プクハンサン)のクローブの種子を米国で改良したものだ。
世界の種子市場で10大多国籍企業のシェアは96年の14%から07年には67%に増加した。多国籍企業は、先端技術を動員し、気候変動にうまく適応する種子を開発している。米国のデュポンは、強風にも折れず、単位面積あたりの産出量が2倍のとうもろこしの種子を開発中だ。種子戦争でリードされれば、多国籍企業が開発した種を高く買ってくるか、ロイヤリティを支払わなければならない。
にもかかわらず、政府の対応は遅い。今後10年間、種子開発を強化するという「ゴールデンシード」プロジェクトを来年に本格的に推進すると言うが、かなり後れている。最近、イチゴの種子改良などの成功事例もあるが、主要作物の種子国産化率は依然として低い。種子戦争で後れを取らないためには、海外依存度が高い果樹や草花の種子、医薬品や健康機能食品で活用可能な高付加価値の種子開発に積極的に乗り出さなければならない。
グローバル食糧戦争で食糧を安定的に確保できず後れを取れば、国民の生活が脅かされる。今はエネルギー戦争の時代と言うが、遠からず食糧戦争の時代が本格化するという見方が多い。世界的に食糧供給が不安定になり、食糧を武器化する動きも露骨になるだろう。韓国は、食糧自給率が51%、穀物自給率は26%、コメを除く穀物自給率は6%にとどまり、絶対的に不利だ。金を払って穀物を買ってくるにも、世界の穀物市場の80〜90%を占有しているカーギルなどの4大メジャー穀物会社の影響圏から抜け出すことはできない。韓国は、とうもろこし、小麦、豆などの輸入の約60%を穀物メジャーを通じて行っている。価額が上昇しても、対抗することは難しい。
農業競争力を食糧戦争への対応として強化しなければならない。種子の国産化もその重要な要素として認識する必要がある。






