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キャノンの強みは「セル生産」 日本大分工場を訪れる

キャノンの強みは「セル生産」 日本大分工場を訪れる

Posted March. 03, 2011 04:19,   

「我々は自動化だけに頼らず労働者の知恵を『セル(cell)』に反映させ、進化し続けます」

8日、訪れた日本大分県のキャノンカメラ工場の関係者は、昨年、世界デジタルレンズ取替え式(DSLR)カメラの販売台数の45%(590万台)を占めた秘訣について、このように語った。セル生産とは、ベルトコンベヤー無しに、少人数の作業員らが一つのチームを作り、組立から検査、梱包に至る全ての過程を行うことをいう。36万平方メートルの大分工場は、一つの大きなセルラインの集合ともいえる。

10数人の作業員が一つのセルを成し、長方形のラインで巧みに手作業を行っていた。14〜18段階の細部工程を進めるこのようなセルが、大分工場だけでも25つある。興味深いことは、立ち並んでいる各セルから生産されたコンパクトやDSLRカメラのモデルは、それぞれ異なるということだ。様々な品種の精密製品を作り出すには、量産に適したベルトコンベヤーよりセル方式がより適している。

特に、製品周期がわずか6〜12ヵ月のデジタルカメラの特性に合わせ、キャノンは、セルラインの配置を随時変えている。工場の関係者は「新製品の発売に合わせセルラインに持続的な変化を与えれば、生産性が約20%高まる」と説明した。

製品の完成度を引き上げるため全ての設備を社内で生産していることも印象的だった。キャノンは、画像を電気信号に変えるイメージセンサーを始め、プロセッサーなど様々な部品や生産装備を全て社内で生産している。部品はさておいても、設備まで生産するのは度を過ぎたことではないかという質問に対し、松平ミツオ・デジタルイメージコミュニケーション事業本部長は、「現場だけで処理できる改善がある」とし、「問題が見つかった時その場で直すためには、生産設備について完璧に理解していなければならない」と話した。

キャノンならではの独自セルラインやきめ細かな生産ライン管理のお陰で、昨年、キャノンは09年に比べ、80%急増した47億ドル(約5兆2922億ウォン)の営業利益を上げた。製造業ではなかなか出せない10.5%の高い営業利益率だ。特に、グローバル経済危機に続き、パナソニックやオリンパス、ソニー、三星(サムスン)電子など後発メーカーが、ミラーレス(反射鏡を無くし、コンパクトで軽量化したDSLRカメラ)カメラで激しく追いついているが、キャノンは8年連続で世界トップの座を守っている。

しかし、最近、軽量化を強調する傾向の影響を受けミラーレスカメラ市場が急成長を遂げている中、キャノン本社も緊張している。ミラーレスカメラが、DSLR市場に完全に取って代わることはできないだろうが、一部は食い込む可能性が高いからだ。新堀謙一・カメラ事業部長は、「ミラーレスカメラは今、コンパクトカメラとDSLRカメラとの間で、新しいカテゴリを形成したものと見られる」とし、「優れた性能のカメラをより小さく作る小型化の観点から、ミラーレスカメラの発売についても検討している」と付け加えた。まだ、ミラーレスカメラを出していないキャノンがこの分野に進出する可能性を仄めかした。

これと関連し、カメラ業界では昨年ドイツで開かれた世界最大規模の映像機器展示会「フォトキナ(Photokina)2010」で、世界DSLR市場をリードしているキャノンやニコンが、ミラーレス製品を発売するかどうかが最大の関心事となっていた。



yohan@donga.com