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[オピニオン]ラムズフェルドの回顧

Posted February. 10, 2011 03:02,   

ラムズフェルド元米国防長官は、イラクとテロリストの関係について質問を受け、「知っていることを知っている(known knowns)情報もあれば、知らないことを知っている(known unknowns)情報もある。また、存在すら知らない(unknown unknowns)情報というものもある」と答えた。哲学者の言葉のようだが、複雑な事案を明快に整理したと評価された。9日、『知っていることと知らないこと(Known and Unknown)』というタイトルの同氏の回顧録が出版された。

◆同書でラムズフェルド氏は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領政権時の韓国人の「歴史的記憶喪失症」を皮肉った。03年に訪韓した際、韓国の女性記者から「なぜ韓国の若者が、地球の反対側のイラクに行って死に、負傷しなければならないのか」という質問を受け、「約50年前、米国が、自国の若者を地球の反対側に送らなかったなら、韓国はどうなったでしょう」と問い返したという。国防総省の同氏の執務室の机には、韓半島の夜間の衛星写真が置かれていた。韓国には、あちこちで明かりがついているが、北朝鮮は暗黒の写真だ。

◆同氏は02年12月、盧大統領(当時)が、韓米関係の再検討を望むと言及すると、「拒否せずに受け入れよ」と国防総省に指示した。ただでさえ、韓国のより多くの国防費分担を望んでいた同氏は、盧大統領から戦時作戦統制権の返還要求を受け、喜んだことだろう。「米帝」の輪を断ち切るということが、向こうで「不敢請固所願(敢えて請えないが、まことに願う所のもの)」と受け入れられたことを、盧大統領が知っていたのか知らなかったのか、もはや故人になった今、知ることもできない。

◆ラムズフェルド氏は、中国を含んだ6者協議は失敗すると見て、北朝鮮への圧迫で、金正日(キム・ジョンイル)体制の転覆を誘導すると構想していた。06年以降、ブッシュ政権末期に入り、米政府の対北朝鮮政策に国防総省が関与する通路が封鎖され、国務省交渉論者が主導権を握ったことを残念がった。ラムズフェルド氏の分類に「知っていることを知らないこと(unknown knowns)」を加えることができる。ライス、ヒル氏ら国務省交渉論者は、中国が北朝鮮の肩を持って6者協議が失敗することを明らかに知りながら、知らないふりをしたのではないか。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員pisong@donga.com