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「政治解釈」の北朝鮮情報、大統領府と軍首脳部の目をくらませた

「政治解釈」の北朝鮮情報、大統領府と軍首脳部の目をくらませた

Posted December. 03, 2010 03:00,   

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大統領府と軍の指揮部が、国家情報院(国情院)や情報司令部(情報司)などの情報当局が提供した、政治的に偏った対北朝鮮情報に目を隠され、北朝鮮の天安(チョンアン)艦沈没や延坪(ヨンピョン)島砲撃など相次ぐ北朝鮮の武力挑発に、きちんと備えられなかったのではないかという指摘が出ている。

政府の外交安保政策諮問グループに参加している北朝鮮専門家のAさんは2日、「今年に入り、大統領府と外交安保省庁の高官らが、『米国が指揮する国際社会の対北朝鮮制裁が効果を奏し、北朝鮮の権力機関が下部組織から乾き始めている』と口を揃えていた」とし、「国情院と情報司の北朝鮮情報が、同じ方向に集中していたことを意味する」と話した。

同氏は、「北朝鮮の内部事情は実際厳しいかも知れないが、脱北者や中国などを通じて入ってくる情報とは距離があった。情報当局が李明博(イ・ミョンバク)大統領と保守的権力集団好みの『政治化した情報』を集中的に報告した可能性が高い」と懸念した。

実際、大統領府や統一部、外交通商部などの高官らは、「昨年5月、北朝鮮の2回目の核実験以後、国際社会の対北朝鮮制裁の効果が現れている」とし、「北朝鮮内部がかなり大変であるため、もう少し引き締まれば、自ら崩れるか対話のテーブルにつくだろう」と話してきた。

北朝鮮はこれまで南韓に対する軍事的挑発を警告してきており、情報当局が関連情報を入手したにも関わらず、大統領府と軍首脳部が、事態の深刻さを認識できなかった根本的な原因が、このような「政治化した情報」による楽観的な判断のためではないかという指摘だ。

対北朝鮮情報の政治的偏りは、前の政権でも批判された。金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時、情報当局者は「太陽政策が北朝鮮を変化させている」とし、大統領と政策責任者が好む情報のみに集中し、政府支援の食料とドルの軍事的転用などは縮小したと指摘されている。



kyle@donga.com