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韓国「急ぐことなどない」、米「G20前に」 韓米FTAで初の実務協議

韓国「急ぐことなどない」、米「G20前に」 韓米FTAで初の実務協議

Posted October. 28, 2010 08:14,   

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「時間は我々の味方だ」。(金宗壎外交通商部・通商交渉本部長)

「今こそ、進展を遂げる最高の時期だ」(カート・キャンベル米国防次官補)

韓米自由貿易協定(FTA)初の公式実務協議が26日午後(現地時間)、米サンフランシスコで開かれている中、双方は交渉妥結の時期を巡り微妙な意見の相違を見せている。11月の主要20ヵ国・地域(G20)ソウル首脳会議を前に何らかの結果を出そうとする米国とは違って、韓国は「急ぐ必要などない」という慎重な姿勢を見せており、こうした双方の態度の違いが、交渉結果にどのような影響を及ぼすのかに注目が集まっている。

双方の代表を務める金宗壎(キム・ジョンフン)通商交渉本部長とロン・カーク米通商代表部(USTR)代表による会合は、今年6月26日、トロントG20首脳会議で両国首脳が韓米FTAについて触れてから、ちょうど4ヵ月ぶりに開かれた。当時、バラク・オバマ米大統領は、「11月のソウルG20首脳会議までに韓国と実務協議を行い、履行法律案を議会に提出したい」と、強い意思を表明した。

しかし、米側はその後、自動車や牛肉問題で韓国の追加譲歩を要求し、3度に渡る非公式接触では公式実務協議の日程すら決められず、交渉は難航を繰り返した。米国は、自動車分野の環境規制のような非関税障壁の緩和や30ヵ月以上の全年齢の牛肉輸入許可などを要求したという。これに対し、韓国側は、「牛肉は韓米FTAとは別問題であり、協定文にしても、改正にしても、絶対にありえない」とクギを刺してきた。

結局、初の公式実務協議は、ソウル首脳会議まで20日間足らずを残した現時点で、米国の要請を受け入れ、金本部長が急きょ渡米して実現した。当初、金本部長は、「時間の都合上、G20首脳会議前に結論を出すのは難しいだろう」という立場を見せていたが、外交部の関係者は26日、「交渉というものはいつもそうであるように、土壇場で劇的な妥結もありうるではないか」と語り、立場の変化を見せた。

米政府が、来月2日実施の上下院の中間選挙を控え、選挙前に韓米FTAで突破口を開こうとしているのも、今回の実務協議で交渉が劇的に妥結する可能性を高めている。

折衝案としては、牛肉には手をつけず自動車分野で米国の要求を一部受け入れることや、自動車で譲歩し、金融分野で米国の協力を得る案などが検討されているという。外交部の関係者は、「米国産牛肉が国内でよく売れているなか、国民が敏感に反応する30ヵ月以上の全ての牛肉輸入を許可した場合、かえって米国産牛肉への信頼を失いかねないことを、米国も十分認識している」とし、「結局、カギは自動車になるだろう」と語った。



hyejin@donga.com