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[社説]元ウリ銀行頭取のC&グループへの融資、釈然としない

[社説]元ウリ銀行頭取のC&グループへの融資、釈然としない

Posted October. 27, 2010 08:32,   

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ウリ銀行がC&グループへ融資した2274億ウォンの殆どが、朴海春(パク・ヘチュン)龍山(ヨンサン)駅勢圏開発会長がウリ銀行頭取に在職していた07年3月から08年6月にかけて行われた。朴会長の弟の朴テクチュンさんは、兄がウリ銀行頭取に任命された07年3月、C&重工業副社長から社長へ昇進した。C&グループが資金難に苦しんでいた時だったので、主取引銀行のウリ銀行から融資を受けるため、銀行頭取の弟を社長に抜擢したという疑惑が提起されている。

ウリ銀行には通貨危機以後、12兆7663億ウォンの公的資金が投入されたが、まだ半分も回収されていない。政府が筆頭株主のウリ銀行が、銀行頭取の弟が社長の、経営悪化企業に巨額を融資したというのは腑に落ちない。朴元頭取が金品を受け取っていないとしても、金融人としての倫理に問題がある。主取引銀行の頭取としてC&企業が、弟を抜擢しないように止めるか、融資審査でさらに厳しい基準を適用すべきだった。

政府所有の銀行は、監査院の監査を受けなければならず、金融監督院は監督責任を持つ。監査院と金融監督院が、融資当時はどうして問題提起できなかったのか理解できない。政界の圧力やロビーがあったのではないかという疑問ができる。監査院は李明博(イ・ミョンバク)政権が発足した後の08年9月、ウリ銀行に対して監査を行ったが何も問題視しなかった。監査院がウリ銀行を監査する直前、監査院出身がウリ銀行の監査委員に選任されたのと無関係なのか、確認しなければならない。だから、その当時は問題視しなかったくせに、いまさらここにきて捜査するのかと言われるわけだ。

通貨危機以後、財政が悪化した銀行は、巨額のコンサルティングコストを払い不良融資の原因だった融資システムを改革した。経営が悪化した大企業に、やたらと融資して銀行がつぶれることを防ぐための措置だった。しかし、ウリ銀行のC&グループへの融資の件を見ると、これまで銀行の融資システムの改革はうたい文句に過ぎなかったわけだ。

朴元頭取は、C&グループへの融資の他にも、ウリ銀行のデリバティブ投資で4000億ウォンの損失をもたらした責任がある。金融監督院はデリバティブ投資への事後管理責任を問い、朴元頭取に注意的警告を出している。朴元頭取は政権が変わった後も健在で、国民年金管理公団理事長に就任した。金融監督院から警告を受けて辞退した後、今年6月、地方選挙でハンナラ党忠清南道(チュンチョンナムド)知事候補に出馬したが落選した。その後、選挙出馬への補償なのか龍山駅勢圏開発の会長に選任された。朴元頭取のはらはらする出世曲芸も、もう終点が近いようだ。