１００億ウォンを越える世界最高技術の結集体であるマシーン。冷たい胴体はわずか数秒で熱くなる。限界まで熱くなった自動車が噴き出す熱気は、見る人の心も熱くするに違いない。もう全ての準備は整った。世界最高のドライバー２４人が、韓国の地に集まり息を整えている。韓国のモータースポーツは新しい風に乗り、全羅南道（チョルラナムド）地域を疾走する自動車と共に力強く跳躍するだろう。
韓国初のフォーミュラ１（Ｆ１）韓国グランプリ（ＧＰ）が２２日、全羅南道霊岩郡（ヨンアムグン）コリア・インターナショナル・サーキット（ＫＩＣ）でとうとう開幕する。２２日、練習走行を皮切りに２３日予選レース、２４日待望の決勝レースが繰り広げられる。韓国ＧＰに出場する１２チーム、２４人のドライバーは全て韓国入りしている。Ｆ１韓国ＧＰのために造られた全長５．６１５キロのサーキットは工事を終了し、開幕を待っている。
Ｆ１大会の開催は、「世界５大自動車生産国」の地位に相応しいモータースポーツのインフラを構築するという意味が大きい。韓国ＧＰの開催で韓国は、五輪、ワールドカップ（Ｗ杯）に続き、主要国際スポーツ大会を全て開催し、名実共にスポーツ強国になった。また、アジアで日本、マレーシア、中国、シンガポール、バーレーン、アラブ首長国連邦に続き韓国までの７カ国がＦ１大会を開催することになったことで、アジアはモータースポーツのハブとして見直されるものと見られる。
０６年２月大会の誘致から開幕にいたるまで、紆余曲折と懸念が少なくなかった。２２日の開幕は、内外の一部の憂慮を払拭すると同時に、韓国の底力を改めてアピールできるチャンスである。
李明博（イ・ミョンバク）大統領は２２日開幕する韓国ＧＰを控え、朴鉂瑩（パク・ジュンヨン）全羅南道知事に電子メールでお祝いのメッセージを送った。李大統領は、「世界中のスポーツファンの関心が集中するだけに、世界の人々の心に忘れられない思い出として残してもらえるように、迫力あふれ、安全な競技運営に最善を尽くしてほしい」と話した。
hanwshin@donga.com
About Dong-A Ilbo