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[社説]韓・EU、韓米間FTAの早期発効で国益を増大させるべきだ

[社説]韓・EU、韓米間FTAの早期発効で国益を増大させるべきだ

Posted October. 07, 2010 02:59,   

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韓国と欧州連合(EU)が、自由貿易協定(FTA)の交渉を開始してから3年5ヵ月後に、協定文に正式署名した。両者は、それぞれの議会で批准同意を経て、来年7月1日、FTAを暫定的に発効させる予定だ。EUは、27のメンバー国で構成された特性を考慮し、まず、欧州議会の同意だけで、FTAを事実上発効させた後、国別の批准手続きを経ることになる。我が国会は、批准同意案を速やかに処理し、経済国益の増大に向け、参加しなければならない。欧州議会やEUメンバー国の各議会も、早期発効に向け共に努力してほしい。

韓国は、04年4月1日に発効したチリとのFTAを皮切りに、8件(45ヵ国)のFTAを締結し、そのうちの5件(16ヵ国)を発効させた。韓—チリ間FTAの発効から5年後の昨年、韓国はチリの5番目の輸入国に成長した。今年1月、経済パートナーシップ協定(CEPA)を発効させた韓国とインドとの貿易額も早いスピードで増えている。韓—EU間FTAの発効は、貿易拡大による「ウィンーウィン効果」と共に、保護貿易主義をけん制するという意味も大きい。

我が国は、自由貿易の拡大を通じ、昨年、経済規模は世界15位、今年上半期の輸出額は世界7位へと躍り出た。FTAを基にした「低い障壁の開かれた貿易」は、我々の国益と直結している。08年のグローバル金融危機後、韓国経済の回復の勢いは先進諸国より早いものの、年間成長率が7〜10%に上る中国やインド、ブラジルなどの新興経済大国には遅れを取っている。このような点からも、FTAを活用した米国やEUなどとの貿易や相互投資拡大は、さらに切に求められている。

韓国の全体輸出入額の中で中国が占める割合は、昨年は25.8%と、EU(18.3%)や日本(13.0%)、米国(12.2%)を一際上回っている。我が経済の中国依存度が、過度に高くなるのは望ましくない。米国やEUだけでなく、中東やトルコ、カナダなどとのFTA交渉にも、拍車をかける必要がある。企業各社も、FTA恩恵の最大化に向け、「認証輸出者指定」などの事前準備にさらに積極的に取り組まなければならない。

韓国と米国は07年6月、FTA協定に正式署名したものの、3年4ヵ月が過ぎた今も、両国議会での批准同意の目途は立っていない。韓米両国は、FTAの発効がもたらす経済的、非経済的な相互利益の時機を逃さず、生かすために、批准手続きを迅速に片付けなければならない。21世紀、世界経済の勢力図が、急速に再編されている現実の中、国であれ国民であれ、「井の中の蛙」のような閉鎖的な考え方から脱することができなければ、大韓民国の未来は暗い。