Go to contents

「他人の幸福が妬ましい…」新亭洞無差別殺人の容疑者を検挙

「他人の幸福が妬ましい…」新亭洞無差別殺人の容疑者を検挙

Posted September. 13, 2010 03:53,   

한국어

強盗強姦の罪で14年6ヵ月間、刑務所に服役し、今年5月に出所したユン某容疑者(33)。ユン容疑者は職を得られず、ソウル陽川区新月洞(ヤンチョンク・シンウォルトン)の韓国法務保護福祉公団の宿舎で生活し、日雇いで働いていた。先月7日も、午前6時から日雇い市場に行ったが、仕事がなかった。自暴自棄になって12時間、陽川区一帯をさ迷い歩いたユン容疑者は、マッコリを1本買って、新月洞の公園で座って飲み始めた。

その時、ユン容疑者の耳にどこからか幸せそうな笑い声が聞こえてきた。近くの家から聞こえる声だった。ユン容疑者は突然、憤りがこみ上げてきた。「前科者になって就職もできず、こんなに惨めに生きているのに、なんであんなに幸せなんだ」。酒に酔ったユン容疑者は我を忘れて、かばんに入っていた作業用のかなづちと普段からかばんに入れていた長さ10センチのナイフを取り出した。

笑い声が聞こえる家に向かったユン容疑者は、鍵がかかっていなかったドアを開けた。部屋では、主婦のチャン某氏(42)と14才の娘、11才の息子がテレビを見ていた。ユン容疑者は突然、チャン氏の頭めがけてかなづちを振り下ろし、子どもたちの悲鳴を聞いて部屋から飛び出したチャン氏の夫・イム某氏(42)にもナイフを振り回し、逃走した。チャン氏は命に別状はなかったが、重症を負ったイム氏は死亡した。

警察の初動捜査は難航した。事件が偶発的で、糸口を見つけることができなかったためだ。ユン容疑者は、子どもたちに危害を加えることはなかった。金品も盗らず、犯行の動機が不明だった。ローラー捜査が展開された。2万5000人の携帯電話の通話記録を一つ一つ分析し、約4000世帯を訪問調査した。140人のDNAサンプルも採取したが、すべて無駄だった。

警察は、事件発生から8日経った先月13日、公開捜査に切り替え、市民からの情報提供を受け始めた。その後、情報提供と近くの防犯カメラ900個のうち34の防犯カメラに映った犯人の身なりなどから、今月11日、新月洞付近の道路で犯行当時と同じ服や靴を身に着けて歩いていたユン容疑者を発見し、緊急逮捕した。事件発生35日後のことだった。警察は12日、ユン容疑者に対して殺人および殺人未遂容疑で拘束令状を申請した。

警察は、「先月15日から施行された犯罪被害者保護法により、約3000万ウォンの遺族救済金を支給する予定だ」と明らかにした。



takeoff@donga.com