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[社説]対北朝鮮の能動的な抑止戦略を強化すべきだ

[社説]対北朝鮮の能動的な抑止戦略を強化すべきだ

Posted September. 04, 2010 08:58,   

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韓国の安全保障の空いた穴を白日の下にさらした天安(チョンアン)艦沈没事件を機に発足した国家安保総括点検会議(李相禹議長)が3日、李明博(イ・ミョンバク)大統領に提示した国防改革課題の核心は、「能動的な対北朝鮮抑止戦略」だ。能動的抑止戦略とは、敵の様々な挑発タイプに備え、挑発の意志そのものを挫くための軍事戦略だ。北朝鮮の核やミサイル発射、または戦争の動きをキャッチすれば、軍の基地を含む指揮部の施設を先制攻撃することもその一環だ。現状維持と防衛中心の従来の戦略より一段階高い概念であり、北朝鮮に対する攻撃ではなく自衛権の行使に該当する。

北朝鮮は、核保有国を自任し、天安艦を沈没させるほど好戦的であり、挑発の可能性が今も残る。現在の対北朝鮮軍事戦略は、このような北朝鮮に対応し、国家と国民の安全を保障するのに限界がある。能動的抑止戦略は、「2012年強盛大国建設」を掲げ、核とミサイルの開発に執着する北朝鮮を相手にするには避けられない選択だ。能動的抑止戦略が成果を上げるには、この戦略の遂行に必要な効果的手段をどのように確保するかが鍵だ。何よりも北朝鮮の挑発の動きを事前に迅速かつ正確に捉える偵察衛星や高高度無人偵察機のような情報インフラを確保しなければならない。空軍の偵察機の戦力拡大もその一部だ。

北朝鮮の挑発準備の状況を捉え、北朝鮮の軍事施設を攻撃して無力化する手段を備えることは、当然のことだ。北朝鮮内部の深くまで到達でき、超精密に攻撃が可能な新型弾道ミサイルがなければ、能動的抑止戦略は机上の空論に終わらざるを得ない。韓国は、ミサイル技術管理レジーム(MTCR)に加盟しているため、MTCRの規定に縛られ、射程距離300キロメートル以上のミサイルを開発することができない。このため、北朝鮮のミサイル脅威に効果的に対処することが難しい。このような問題は、米国の協力と理解を求めて解決しなければならない。北朝鮮の深くにまで入り込んで打撃できるステルス戦闘機の導入も必要だ。円滑な韓米同盟は基本条件だ。

安保総括点検会議は、慮武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代に14年までに18ヵ月に短縮することを決めた軍服務期間を24ヵ月に延ばす必要があると提案した。これに対して李大統領は、「24ヵ月にすることは難しい」と慎重な検討を指示したが、適正水準の軍兵力と専門性を確保するには、少なくとも現在の22ヵ月の水準は維持する必要がある。現代戦は科学兵器の競演場だが、訓練された軍人の投入も勝敗を分ける重要な要因だ。