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李大統領、首相辞任説報道に激怒

Posted July. 08, 2010 08:11,   

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鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相の進退を巡り、大統領府内部で正常なレベルではない外堀攻略と神経戦が繰り広げられている。

●6日午後〜7日午前

6日午後6時頃、大統領府の一部関係者らが、「鄭首相が今週中に公式に辞任するようだ」という話を記者に流した。一部の放送では、「与党関係者」の話として、「鄭首相があさって(8日)記者会見を行い、辞任の意思を公式に明らかにするだろう」と報じた。

首相室は、このような報道を強く否定した。

首相室のある関係者は、「首相に直接聞いた。そんなことはないと言っている」と話し、別の関係者も、「私が確実に言えることは、記者会見の計画はないということだ。李明博(イ・ミョンバク)大統領の考えに任せるというスタンスは、依然として有効だが、辞めろという大統領の意思をまだ聞いていない」と反論した。

さらに、首相室の一部関係者らは、「首相が、辞任記者会見をすると言った『与党関係者』が誰なのかは知らないが、これは無礼を越え、一国の首相に対する冒涜だ」とし、不快感を示した。首相交代が李大統領の真意なら、静かに耳打ちすれば辞任するが、なぜ外堀を埋めるようなやり方で圧迫をするのか、という批判だった。

夜遅く、別の状況が起こった。鄭首相が3日、李大統領に会い、辞意を強く表明し、李大統領はその時、鄭首相を引き止めたが、鄭首相の意志が固く、引き止めることができずに「事実上受け入れた」という大統領府関係者の発言が伝えられたのだ。

しかし、7日午前、李大統領は、鄭正佶(チョン・ジョンギル)大統領室長の報告を受けた席で、鄭首相辞任関連報道について「誰がこのような話を振りまいているのか」と言って追及したという。この席には、別の首席秘書官もいたという。李大統領は、特定の人物については語らなかったという。

鄭室長は同日午前、鄭首相に電話をかけ、「(メディア報道に対する)大統領の叱責があった」とし、遺憾を明らかにした。首相室も、遺憾表明を受け入れ、これ以上の拡大につながることはなかった。

●読めない李大統領の真意

李大統領は、人的刷新の大きな構想について、参謀にも考えを明らかにしていない。鄭首相は、李大統領が中北米3国を歴訪中だった先月30日、世宗(セジョン)市修正案の国会否決と関連した対国民談話を通じ、「世宗市修正案を貫徹することができなかったことに対し、今回の案を設計した責任者として、全面的に責任を負う」と明らかにした。当時、側近らは、「『全面的に責任を負う』と表現すれば、メディアで『辞意表明』と理解することは明白であり、『責任を避けない』にしよう」と提案したが、鄭首相が、「全面的に責任を負う」という表現に固執したという。大半のメディアは、鄭首相の対国民談話を「辞意表明」と解釈した。

その後、鄭首相は、李大統領が歴訪から帰ってきた3日、大統領府で李大統領に会い、対国民談話で明らかにした考えを伝えた。李大統領は、これに対し、「世宗市修正案の国会否決は、鄭首相の責任ではない」とし、鄭首相の進退問題について具体的に言及しなかったという。

6日、閣議直後に行われた週例会合でも、進退問題は出なかった。

鄭首相は、面談の際、李大統領が自分の進退と関連し、どのような話をしたのかについて、これまで誰にも一切話していないという。首相室側は、鄭首相は地位に執着しておらず、李大統領に「フリーハンド」を与えたという公式態度を示し、「再信任」の可能性の方向に焦点を置く様子だ。

しかし、大統領府と内閣改編に苦心している大統領府の一部では、「辞任不可避論」を展開している。世宗市問題に対し、責任を問う次元ではなく、政権中盤・後半に新しい陣営を編成する意味で、首相交代が必要な局面だということだ。

首相交代の可能性は、大統領府首席級人事とも政治的にかみ合っているという分析も出ている。大統領府の一部参謀らは、「長官や首席を数人、入れ替えたからと言って、国民にアピールできるだろうか。首相と大統領室長が重要だ。特に、首相で破格的で斬新な人事をしなければならない」と主張をしている。そのような考えを持っている大統領府参謀らが立ち上がり、首相に「大統領が未練を持たないよう、首相自らきっぱりと退いてほしい」という趣旨の圧力をかけている様相だ。

しかし、鄭首相に対する李大統領の信任は、厚いという。李大統領は、首相を交代することが合っているのか、交代するなら、鄭首相以上の代案があるのかなどを巡り、悩んでいるという。また、今はまず、大統領府の改編を行い、首相交代を含む内閣改編は、もう少し時間をかけて決めるという考えということだ。そのような状況で、「首相辞意受け入れ」の話が出たため、憤ったというのが、大統領府関係者の説明だ。

●意欲を見せる鄭首相

辞任論議の中でも、鄭首相は、「能動的な首相室の運営」を強調し、意欲的な姿勢だ。7日、首相室幹部会議で、鄭首相は、「正解は現場にある。暗く陰の部分にまで細心の配慮をしなければならない」と注文した。金昌栄(キム・チャンヨン)広報室長は、「少しの動揺も乱れもなく、最後まで与えられた責務を果たすという首相の立場を再び強調した」と説明した。

首相室側は、たとえ首相が交代したとしても、大統領府参謀陣の改編やハンナラ党全党大会(14日)、7・28補欠選挙の結果などにより、後任者が決定される可能性が高いため、まだ時間的余裕はあるとみている。このような状況で、辞任切迫説が繰り返し流れたため、鄭首相は「仕事は継続する」という点を強調することで、迂回的に対応しているという解釈が出ている。

鄭首相は、「世宗市修正案に失敗した首相」と記憶されることを望まないと、周囲の人々は伝えた。これまで世宗市問題に没頭したため、本人の関心事だった教育や経済分野に十分な時間と力量を割くことができなかった点を残念に思っている。ある側近は、「どれだけの時間が残っていようが、鄭首相はその時間に、自分の関心分野に功績を残す政策をつくろうとするだろう」と見通した。



yongari@donga.com will71@donga.com