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ナイジェリアの「クモの手」エニェアマを攻略せよ

ナイジェリアの「クモの手」エニェアマを攻略せよ

Posted June. 22, 2010 07:27,   

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「セットプレー」とリオネル・メッシ(バルセロナ)。サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会グループリーグ第1、2戦のキーワードだった。

韓国は長身選手が勢ぞろいのギリシャを相手にはセットプレーを上手に阻止し、2−0の勝利を獲得した。しかし、アルゼンチン戦では世界最高の攻撃手メッシーを阻むことができず、1−4の完敗を喫した。

今度はアフリカの強豪ナイジェリアだ。2敗を喫したナイジェリアは脱落の危機に追い込まれているが、相変わらず油断できない相手だ。W杯アフリカ予選でも脱落の危機に瀕していたところ、最終試合で起死回生したナイジェリアは、「韓国を下してもう一度奇跡を起こす」と気合を入れている。

●舌を巻くほどの好セーブ、予告された「クモの手」

ナイジェリアを下すためには必ず越えなければならない山がある。他ならぬ第3戦の中心キーワードのビンセント・エニェアマ(ハポエル・テル・アビブ)だ。ナイジェリアの代表GKのエニェアマの今大会での奮闘ぶりはすごい。守備と組織力が崩れたナイジェリアは2試合でなんと51本(アルゼンチン24本、ギリシャ27本)のシュートを許した。

しかし、失点は3点に過ぎない。エニェアマの好セーブのおかげだ。2試合で14本の有効シュートを阻んだ彼は、GK好セーブ部門首位圏に上がっている。第1、2戦の最優秀選手にも選ばれている。負けたチームのGKが最優秀選手に選ばれたのはごく稀なケースである。

エニェアマの活躍が急なことではない。W杯予選でも10試合で4ゴールだけを許している。07年移籍したイスラエルリーグでは09年「今年の選手賞」に輝くなど、最高の活躍でスター誕生を予告した。イングランド・プレミアリーグのアセナルなど、ビッククラブからのラブコールが殺到している。

●低くて速く…半テンポ速く

アルゼンチン戦では守備陣がメッシーの阻止に苦戦したとしたら、ナイジェリア戦では攻撃手がエニェアマの攻略に苦心している。彼の「クモの手」をどうやって攻略することができるだろうか。

まずは空中ボールは禁物だ。エニェアマはGKとしては背(180センチ)が低い方だが、ジャンプ力に長けていて判断力もずば抜けている。中途半端に飛んでくる空中ボールは間違いなく彼の手にかかる。瞬発力が良いため、ある程度ゴールポストの隅へ突き刺さっても払いのける確立が高い。ギリシャのオットー・レハゲル監督は試合前、「相手のGKは背が低いので、チャンスで高いクロスで勝負を決める」と予告したが、エニェアマの空中ボールの処理には隙間がなかった。

彼を攻略するには、かえって低くて速いシュートが効果的だというのが専門家の判断。KBSのハン・ジュンヒ解説委員は、「エニェアマは背が低くて重心が低いにも関わらず、かえって低いボールの処理に不安な姿を見せる場合がある。ギリシャ戦での2番目の失点が代表的な例」と指摘した。MBCのソ・ヒョンウク解説委員も「リーグで彼は膝の下へ低く入ってくるシュートかワンバウンドシュートに苦労する姿を見せた。特に、右側へ入ってくるシュートにやや弱かった」と伝えた。

シュートのテンポも重要だ。動物並みの瞬発力を誇るため、半テンポ早くシュートしなければならない。SBSの朴ムンソン解説委員は、「メッシーのシュートまで予測して阻んだ選手がエニェアマだ。意識的にタイミングを速く持っていってこそ、彼の呼吸を乱すことができる」と強調した。

シュートのタイミングが速い朴主永(パク・ジュヨン=モナコ)が、専門家からエニェアマの鉄壁防御を崩せる可能性が一番高い攻撃手と挙げられた理由もそのためだ。

エニェアマはキックが良く、正確である。予選でも彼のロングキックが攻撃手に直接つながり、逆襲のチャンスを幾度も作っている。反面、時々ボールを長く持っていてコントロールがうまくできず、危機を迎えたりもする。彼がボールを取る時、李青龍(イ・チョンリョン=ボルトン)ら速い選手らた積極的にダッシュすれば、決定的なチャンスが得られるかも知れない。



niceshin@donga.com