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[社説]北朝鮮の対南心理戦、「インターネット、ビラ、オウム」を総動員

[社説]北朝鮮の対南心理戦、「インターネット、ビラ、オウム」を総動員

Posted June. 02, 2010 07:13,   

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北朝鮮は、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」事件後の報復を免れるために、心理戦で韓国内部を分裂させる戦略に出ている。国家情報院は、北朝鮮がハッキングで得た韓国国民の住民番号とIDを利用して、実名確認が必要な国内のポータルサイトに書き込みをした事実を摘発した。警察は5月31日、ソウル聖水洞(ソンスドン)のある大型マートや玉水(オクス)駅付近で、「天安艦事件の証拠がねつ造された」という内容の印刷物300枚余りを回収した。インターネットやビラを利用した北朝鮮の宣伝・扇動は、軍民合同調査団が明らかにした天安艦事件の結果を嘲弄している。

対南心理戦は、韓国の一部の左派と北朝鮮がうそをやりとりして既成事実に作り上げる工作だ。天安艦事件が起きた時、北朝鮮はとぼけて何の発言もしなかった。その時は韓国の一部の左派だけが、天安艦は「座礁して真っ二つになった」、「金属疲労のために折れた」、「内部の爆発で沈没した」、「米軍潜水艦と衝突して沈んだ」といった「小説」を書いた。このようなデマを一発で黙らせたのが、先月15日に底引き網漁船が回収した魚雷スクリューの残骸と06年に韓国軍の情報当局がベネズエラから入手した北朝鮮の輸出兵器のカタログだった。

北朝鮮は、「ヨノ(サケ)級」潜水艇はないと言ったが、08年に日本のメディアは、北朝鮮が魚雷発射管2門を備えた130トン級潜水艇をイランに輸出したと報じた。イラン海軍は、カディル級と名づけたこの潜水艇の浸水写真を公開している。グーグルアースも06年、ビパ岬の基地に停泊したヨンオ級潜水艇を撮った写真をサイトに掲載している。「ヨノ(サケ)級」潜水艇は、韓米連合司令部がつけたニックネームで、北朝鮮ではこの用語を使用していない。

北朝鮮側の宣伝・扇動に追従する韓国側のオウムたちは、「北朝鮮では1号を使う。1番という言葉は使わない」と主張した。しかし、江陵(カンヌン)で捕えられた李グァンス氏は、「北朝鮮で機械部品を扱う時は『番』を使う」と証言した。北朝鮮は、韓国の親北朝鮮勢力の主張をつぎはぎしてネット世界に広め、再び韓国の親北朝鮮のオウムたちがこれを引用する。南と北が、このようなやりとりで既成事実化の共同工作をしているのだ。

批判能力が不十分な青少年たちは、彼らの荒唐無稽な論理に抱き込まれる恐れもある。北朝鮮の悪賢い心理戦工作やオウムたちの動きに、韓国社会が少しでも動揺する隙を見せてはならない。