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[オピニオン]軍事専門家の全盛時代

Posted May. 08, 2010 07:35,   

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天安(チョンアン)艦沈没事件で最も多い疑惑を持ち出した「専門家」の一人が、朴ソンウォン氏(47)だ。1985年、延世(ヨンセ)大学・三閔闘争委員会委員長だった氏は、ソウル米文化院の立てこもり事件を背後で取り仕切った容疑で逮捕され、「反米運動の第1世代」と分類されている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代の大統領府の「386(60年代に生まれ、80年代に大学に通った、現在40代の人)のタリバン」の中核的人物として知られいる氏は、盧政府時代に国家安全保障会議(NSC)戦略企画室行政官や大統領統一外交安保戦略秘書官を務めた。経営学学士や修士出身で、00年に国際経済学博士号を取得しており、専攻だけ見れば、軍事専門家とはいいがたい。

◆朴氏は、軍民専門家らがありふれている合同調査団が、天安艦沈没原因として発表し、「水中での非接触による爆発」の代わりに、暗礁による座礁の可能性に拘っているようだ。先月28日、あるラジオでのインタビューで、「仮定」という前提の下、想像力を発揮し、「天安艦のスクリューが魚網を巻き、魚網が鉄筋の入っている籠を引っ張ったため、我々が海に設置していた機雷を激発させたのではないかと言う気がする」として、機雷の爆発説を取り出した。この程度なら、NSCで勤務した知識が、朴さんにとって災いとなるのか、それとも薬となるのか分からない。科学的真相究明作業が終了するまで、待つほどの余裕するないようだ。

◆天安艦沈没事件と関連したさまざまな疑惑やうわさは、2年前の狂牛病事態の時と、似ている部分が多い。特に事実や真実ではない主張により、国民を惑わす専門家が多く、複数の左派メディアは、そのような専門家を積極的に利用していることから、なおさらそうだ。狂牛病事態の時は、左派メディアに連日登場し、米国産牛肉を食べれば、全国民が狂牛病にでもかかるかのように扇動した専門家らは、今もなおそう信じているのか知りたい。一時は生半可な知識の狂牛病の専門家らが大手を振り、今は、偏見を持っている軍事専門家らが大手を振るっている。

◆誰もが、自分の考えを自由に話す自由はあるが、他人の名誉を傷つけたり、責任を取れない言葉は口にすべきではない。インターネットにはこのような基礎的常識すら無視した書き込みが溢れている。メディアも客観的かつ信頼できる主張を見分けるだけの能力を備えてこそ、正常的なメディアが形成され、熟議の民主主義も可能になる。国防部が朴氏を、虚偽事実の流布容疑で検察に告訴した。政府も悪意的なデマやとんでもないうわさに対しては、積極的に対応する必要がある。

權順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com