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「信頼して任せる」北京の現代車、注文急増に安定供給体制で応える

「信頼して任せる」北京の現代車、注文急増に安定供給体制で応える

Posted March. 30, 2010 03:01,   

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26日、中国の北京市平谷の旧「北京ファシン」の燃料タンク生産工場。現代(ヒョンデ)自動車の1次部品協力メーカーであるファシンは、02年11月、現代車と共に中国進出に際し、北京ファシンを設立した。北京現代自動車に燃料タンクを納品し、昨年1800億ウォンの売り上げを記録した。退社時間が過ぎた午後6時、2万7000平方メートルの工場は、約400人の中国人労働者が生産する溶接や射出作業の熱気で熱かった。労働者らは、午前8時から午後5時までの勤務終了後、30分で夕食を済ませ、また時間外勤務をしていた。

同日、生産ラインで会った中国人労働者は、「残業が増えてきついが、手当てを全て合わせると、1ヵ月で2000人民元(約34万ウォン)まで稼げる。公会(中国式の労組)も、時間外勤務に大きな不満はなく、会社の方針に順応している」と伝えた。同社のチェ・ヨンデ生産部長は、「注文量がさばき切れず、中国人労働者が休日を含め、月280時間働いている。韓国より1ヵ月に60時間以上多く働いていることになる」と話した。労組の力が強い韓国では、これほどの労働時間を確保するのは困難だと話した。

北京現代車は、中国政府が自動車下向き政策(内需促進のため、自動車購入税の免除)で排気量1.6リットル以下の中・小型車に対する税制上の優遇措置の拡大を追い風に、昨年だけで57万台の車を販売した。これは、前年対比93.6%も急増した販売量だ。自動車専門家らは、中・小型車に強い現代車が昨年、世界的な経済危機にも関わらず、減産や構造調整もなく、粘り強く生産能力の拡張に乗り出したのが効を奏したと分析する。

現代車の海外生産能力の拡大計画に足並みをそろえ、現地に共に進出した協力部品メーカーの功績も大きかった。現在、北京現代車に部品を供給する企業は計156社で、このうち約70%が国内から進出した協力メーカーだ。トヨタが、米国で地元部品メーカーからの調達比率を高めた結果、品質管理に失敗したケースとは対比される要素だ。

北京ファシンは進出初期、現代車から安定的な物量確保の契約をし、4500万ドルを一気に投資することができた。地元の法人長のキム・ジョンソン副社長は、「02年初めて中国に進出した際、注文量を安定的に確保できるという保障がなかったら、巨額の投資計画を立てにくかっただろう」とし、「用地の選定から各種許認可作業まで、北京現代車の支援が大きかった」と話した。

地元の協力メーカーらは、追加増設にも積極的だ。ヘッドランプを現代車に納品するエスエルは、03年1月中国に進出し、北京サムリプを設立した。北京サムリプは、技術提携をしたドイツ・ヘラ(HELLA)社の中国工場用地を9月ごろ、追加買収する予定だ。現代車北京3工場の増設に合わせ、当該用地に設備を新たに導入し、来年から本格的な稼動に入る計画だ。

北京で会った協力メーカーの関係者らは、現代車との情報や技術共有など、有効な協力関係が互いに「ウィン—ウィン」となっていると口を揃える。実際、北京サンリプの事務棟には、モデル別・週間単位別で北京現代車の生産計画数値が、詳しく記された文書が玄関に貼られており、視線を引いた。地元の法人長のクォン・ビョンウク常務は、「現代車が予め毎月の生産計画を報告してくれるので、生産と在庫管理に万全を期することができる」と説明した。

さらに、クォン常務は昨年8月、急な設備故障でトラブルが起きた時、北京現代車の素早い対応を紹介した。昨年、注文量が殺到している状況で、北京現代車の設備修理パートの社員4人が北京サムリプに急派され、2〜3時間でラインを復旧した。北京サムリプのライン停止は、そのまま北京現代車の生産へ障害となり、販売拡大に差し支えが生じかねない状況だった。

協力メーカーの技術陣が、京畿道華城市(キョンギド・ファソンシ)の現代車ナムヤン研究所で、新車の設計段階に参加する「ゲスト・エンジニア制」も競争力のアップにつながっている。自動車の全体的なキャラクターラインを現代車側が説明したら、各協力メーカーらが部品のデザインについて意見を示し、製品設計に反映する制度だ。クォン常務は、「EFソナタの中国現地モデルを開発する際、うちのヘッドランプの開発者が設計に参加した。共同設計で協力メーカーの技術者の技術的な理解度が大幅に高くなった」と付け加えた。



sukim@donga.com