Go to contents

金妍兒の父親「娘が満足できる演技をしてほしい」

金妍兒の父親「娘が満足できる演技をしてほしい」

Posted February. 23, 2010 09:07,   

한국어

「妍兒が満足できる演技をしてほしいですね」

娘の競技を見るために、22日の飛行機に乗り込んだ。娘の競技を見に出国するのは久しぶりのことだ。「フィギュアクィーン」金妍兒の父親の金ヒョンソクさん(53、写真)は、旧暦のお正月を長女や親戚らと一緒に過ごした。長男であるため、自宅に親戚が集まったが、次女の金妍兒と妻のいない寂しさはどうすることができなかった。旧暦のお正月を家族揃って過ごしたのは3年前が最後だった。

「もう離れているのに馴れています。もう少しの辛抱だと思っています。娘の競技を見ると思うと、ドキドキするよりは緊張しますし、不安です。公式練習の時に見に行こうかとも思いましたが、競技を控えているので、我慢した方が良いと思いました」

金妍兒は今季出場した3つの大会(グランプリ第1戦、5戦、ファイナル)で、いずれも優勝している。シニアデビュー以来、16の大会に出場した金妍兒は、4度の大会を除き、全て優勝した。

「妍兒は体調を崩した時にも、鎮痛剤を打ってから競技に出場しました。大会に出るたびに最善を尽くすということしか考えないんです。しかし、毎回1位だったので、『1位プレッシャー』に悩まされているのではないか心配です」

今回の五輪のフィギュア女子シングルのテクニカル・パネルに、ロリオル・オーベルヴィラー・ミリアム(スイス)審判が選定された。ロリオル・オーベルヴィラー審判は、これまで「教科書ジャンプ」と評価されていた金妍兒の演技に理解し難い減点をし、議論になった。父親としても心配が大きかった。

「審判の選定は、予想していました。妍兒は、もう自分自身との戦いをしなければなりません。妍兒が審判に気を使いすぎて、自分も知らないうちに『完璧にやらなければ』という強迫観念に襲われるのではないか心配です」

フィギュアは審判が点数を付ける種目だ。02年、新しい採点制度が導入されてから、審判の不正介入の余地が減ったものの、たびたびフィギュア強国の働きかけが影響している。

「妍兒にフィギュアをやらせなかったら良かったと後悔したこともあります。水泳や陸上のような種目は記録競技だから、不正が入り込む余地がありませんよね」

色々な悩みや心配を抱えている金さんだったが、娘が金メダルを取るということは疑わなかった。

「私は確信しています。妍兒が必ず金メダルを取ることを。だからと言って、妍兒に必ず金メダルを取れと言ったことはありません。友だちや周りから『金メダル、取らなきゃね』と言われると、そんな話はやめてと言います。ただ、天に任せるとばかり言っています」

金さんは、これまで大変だった時も多かったが、世界最高選手の親だということに感謝していた。

「妍兒は、天がフィギュアをやらせるために送ってくれたようです。神様がどの親に送ろうかと悩んで、我々に送ってくださったんです。妻と私が、これまでどれほど大変だったかは言葉では表せません。諦めたくなった時もありました。しかし、そのたびに周りに助けられ、何とか解決してきました。多分、天から授かった子だから、天が面倒を見ているようです」

娘が、世界的なフィギュアスターになるまではもちろん、その後も、金さんは父親として多くの部分を諦めざるを得なかった。

「運命だと思って、光栄に思っています。たくさんの人々が、子どもにフィギュアをやらせて大変な思いをしますが、みんな我々ほど成功したわけではありませんから」

金さんは父親としてだけでなく、国民の一人として金妍兒の金メダルを期待している。

「これまでやってきた通り最善を尽くせば、良い結果があると思っています。金メダルが取れたらなおさら良いですが、最善を尽くし、妍兒が満足できる競技になってほしいです」



creating@donga.com