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[社説]下心が見える丁世均代表の「南北首脳会談」発言

[社説]下心が見える丁世均代表の「南北首脳会談」発言

Posted February. 09, 2010 09:21,   

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民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表は7日、「首脳会談が、たとえ政略的で選挙のためのものだとしても、反対しない。6・2地方選挙の前でも、首脳会談を通して、南北関係を本来の位置に戻すことを求める」と述べた。一瞬、李明博(イ・ミョンバク)政権が推進している南北首脳会談を支持しているとみることもできる。しかし、政略だとか選挙といった否定的な意味の蛇足をつけたことから、近くあるかもしれない南北首脳会談の性格をそのような形で烙印を押し、白けさせようという意図なのかもしれない。

事実、過去に民主党政権が、行った2度の南北首脳会談こそ政略的だった。00年6月に、金大中(キム・デジュン)大統領と金正日(キム・ジョンイル)総書記との間で行われた第1回首脳会談は、4月13日の第16代総選挙のわずか3日前に発表された。07年の慮武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と金総書記間の第2回次首脳会談は、第17代大統領選挙を4ヵ月後に控えた8月8日に発表され、会談は大統領選挙のわずか2ヵ月半前に行われた。2つの会談のいずれも極秘裏に推進され、第1回会談の時は、見返りに4億5000万ドルが北朝鮮に渡った。

国民は、過去の2度の経験を通して、いくら実現が困難な南北首脳会談だとしても、推進過程が合法的で正当でなければならず、結果もまた実質的な意味がなければならないという点を実感した。単なるイベント的な会談や、政略的な意図が介入した首脳会談は、もはやあってはならず、成功につながることもできない。民主党は、過去の2度の南北首脳会談の意味を過大評価し、言葉の端々で、李政権になって南北関係が破綻したと主張するが、とんでもない。むしろ、政略的意図が介入し、物乞いするかのように実現させた過去の首脳会談が、「太陽政策」という美名の下に北朝鮮への一方的な支援を公式化することで、結果的に北朝鮮の核開発を助け、北朝鮮をつけあがらせ、正常な南北関係の進展を阻害した。

民主党の意図は、李政権の対北朝鮮政策基調を3年前、10年前に戻そうということだ。丁代表の首脳会談関連の発言には、そのような下心まで含まれていると見なければならない。しかし、北朝鮮の核放棄を取りつけ、南北間の共生・共存と和解・協力に実質的に役立つ結果を導き出せない首脳会談なら、何の意味もない。そのような会談は、あえてする必要もなく、してもならない。

民主党は8日、北朝鮮の人権状況について、「嘆かわしいのが事実」と明らかにした。過去より前進した評価だ。しかし、民主党は、北朝鮮人権専門機構の設置と北朝鮮人権団体支援などの内容を盛り込んだ北朝鮮人権法案の国会処理には、依然として反対している。歪曲した南北関係を正すには、民主党から変わらなければならない。