Go to contents

PD手帳告訴側の前農林水産長官「常識とかけ離れた判決」

PD手帳告訴側の前農林水産長官「常識とかけ離れた判決」

Posted January. 22, 2010 08:17,   

한국어

「常識ある国民なら、今回の判決を受け入れることはできないだろう。国を3ヵ月間、恐慌状態に陥れ、社会を極限の対立に追い込んだのです。裁判所が正しい判断で対立の素地を解かなければならないのに、むしろ免罪符を与えて対立を助長した格好になりました」

MBCテレビ「PD手帳」の制作陣を告訴した鄭雲天(チョン・ウンチョン)前農林水産食品部長官は、日ごろの自分のことを「運の悪い人」と紹介する。鄭前長官は21日、ソウル鍾路区世宗路(チョンノク、セジョンノ)の東亜(トンア)メディアセンターで行われた東亜日報とのインタビューでも、同じように自己紹介した。08年4月、米国産輸入牛肉の狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)の危険性を誇張・歪曲報道した罪(名誉毀損など)で在宅起訴された「PD手帳」制作陣に対して、ソウル中央地裁刑事13単独の文盛冠(ムン・ソングァン)判事が無罪判決を出し、少なからずショックを受けたようだ。

特に、鄭前長官は、PD手帳の報道内容に「虚偽事実と見ることはできない」と判決を下したことに対しては、「国民が納得しないだろう」と主張した。

「PD手帳の報道内容は、昨年の民事1、2審で、かなりの部分が虚偽事実と明らかになりました。裁判が進んで、虚偽報道と認められた内容がさらに増えました。それで、視聴者に謝罪放送までしたのではないのでしょうか。ところが今回の判決は、それをすべて覆しました。判事の考えが違うからといって、同じ裁判所の判断がこのように変わることがあり得ますか」

そして、「裁判所は強大な権限だけがあり、責任を負わない」と述べ、今回の判決を機に、司法権力に対する真剣な省察を始める必要があると力説した。

「特定の放送局が、無責任な報道で『言論の権力』を行使しました。しかし、それに相応する責任を負わないので、司法の判断を仰いだのです。しかし、常識外の判決を出しておいて、『司法の独立』だけを主張しています。今後、ろうそくデモのような事態がまた起こった場合、文判事が責任を負うのですか」

インタビューの間、鄭前長官の携帯電話にひっきりなしにメッセージが入ってきた。前日の判決を受け、鄭氏を慰めるメッセージだという。そして、「ちょっと見せてください」と言って見せてもらった。「頑張って下さい。控訴して、必ず勝ちます」、「正しいか正しくないかは天が知り、正義は隠されても暴かれます」、「私たちがそばにいます」。電話のベルも数回鳴った。鄭氏とともに李明博(イ・ミョンバク)政権の1期内閣の前長官たちの電話だった。

「すべて私を応援するメッセージなので、力が出ます。ろうそくデモの時は、『狂った牛をお前が食べろ』、『子々孫々食べて、狂え』などの口にできない中傷を言われましたが…」

鄭氏は、『PD手帳』が韓国社会にどのような影響を及ぼし、どのような過ちを犯したのかを記録に残すためにも、これから行われる2審、3審の裁判に最善を尽くすと明らかにした。

「刑事1審の裁判では、文判事が独自に判断したが、2審からは数人の判事の合意形式であるため、別の結果が出るだろう。少なくとも、国民の常識とかけ離れた判決は出ないことを期待する」

08年前半、ろうそく政局の責任を負って、同年8月に自ら長官を辞任し、農業現場に復帰した。鄭氏は当時、本紙との辞任インタビューで、「PD手帳」に対して、「フィクションを作って、史上最大の波紋を引き起こした歴史上唯一無二の番組として残るだろう」と話していた。



cha@donga.com