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北朝鮮の政治犯収容所、6ヵ所に約20万収容 人権委が実態を初公開

北朝鮮の政治犯収容所、6ヵ所に約20万収容 人権委が実態を初公開

Posted January. 21, 2010 08:29,   

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北朝鮮内には、計6ヵ所の政治犯収容所があり、約20万人(推算)の政治犯が拷問や強制労働、殴打など深刻な人権被害に遭っているという事実が、国家人権委員会(人権委)によって確認された。政府機関が、北朝鮮の政治犯収容所の実態調査の結果を公式に発表したのは初めて。

人権委は北朝鮮人権情報センターに依頼し、政治犯収容所を経験した脱北者17人と、06年以後、北朝鮮へ強制送還された脱北者32人を対象に深層面接調査を行った結果を20日、発表した。人権委は、北朝鮮の政治犯収容所を「人権侵害の百貨店」と表現した。

調査結果によると、政治犯に対し、広範な人権侵害が発生していることが分かった。人権委の関係者は、「国家護衛部など上部機関の統制を受けるというよりは、管理所長を中心にした幹部が収容所を運営する」とし、「収容所の幹部が一部の収監者を小隊長、中隊長などに任命し、他の収監者を監視するようにし、内部的な拷問や殴打が多発しているという証言が出た」と話した。面接調査に応じたある脱北者は、「毎晩、政治犯を殴り、喚き声のため、耳が痛くなるほどだ。暴行を加えて殺す場合もあった」と話した。

中国で捕まり、北朝鮮へ移送された「強制送還者」に対する処罰も大きく強化された。人権委側は、「1990年代と00年代序盤までは単に『お腹が空いて』脱北したケースが多かったが、06年以降、韓国行きを望む脱北者が増え、処罰の度合いが高くなり、刑期も伸びた」と明らかにした。強制送還者らは、1日10時間以上の強制労働と殴打に遭っている実態が浮き彫りになった。また、女性収容者への性的嫌がらせ、性的暴行、強制中絶なども頻繁に行われていることが分かった。

北朝鮮の政治犯収容所は1980年代末以後、閉鎖と統合を経て、6ヵ所にまで縮小したことが確認された。収容者の規模は、平安南道价川(ピョンアンナムド・ケチョン=14号)と咸鏡南道(ハムギョンナムド)の耀鄹(ヨドク)収容所(15号)の5万人をはじめ、最大20万人に達し、耀鄹と北倉(ブクチャン=18号)収容所以外は、一生出られない終身収容所である。人権委は、今回の実態調査資料を英語に翻訳し、国連人権理事会など国際社会に公開する計画だ。



jmpark@donga.com