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[社説]予算国会、与野党妥協の芽を生かしていかなければ

[社説]予算国会、与野党妥協の芽を生かしていかなければ

Posted December. 17, 2009 09:31,   

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15日、野党民主党所属の李洛淵(イ・ナクヨン)国会農林水産食品委員会委員長が、民主党の院内対策会議に出席し、集中的に攻撃をされた。前日、党の方針に反し、常任委所管の4大河川整備関連予算案を与野党合意で通過させたためだ。民主党指導部は、「予算決定特委で全額削減する」と主張し、会議の間、李委員長は困惑した表情だった。

李委員長が合意したのは、来年度の4大河川整備の全体予算約5兆4000億ウォンのうち、4066億ウォンだ。それも、当初の政府案を額面どおり受け入れたわけではない。4大河川地域の96の貯水池の堤防を高くする事業に必要とされる総額は維持し、そのうち700億ウォンは、4大河川地域ではない別の地域の貯水池に使うよう妥協案を出し、合意に達したのだ。与野党が、激しく対立する懸案であっても、アプローチの仕方によってはいくらでも妥協点を見出すことができるという政治の妙味を見せたのだ。にもかかわらず、自分の党では、「罪人」扱いされるとは、誤った事態である。

農水産委のようにするなら、その他の4大河川予算案に対しても、与党は事業の本質を守り、野党は体裁を立てて実利も得ることで、合意に達しない理由はない。にもかかわらず、今の国会は、4大河川に足をひっぱられ、立ち往生している。来年度の全体予算案と予算案付随法案を年末までに処理できなければ、準予算を編成しなければならない初の事態となる。国民生活と国益に関連した法案も山積になっている。

与野党が16日、ハンナラ党委員の辞任で、空転している教育科学技術委の正常化に合意し、4大河川予算案処理についても、妥協の可能性を見せていることは幸いだ。安商守(アン・サンス)ハンナラ党院内代表は、「4大河川予算に不要不急なものがあれば、削減の用意がある」と述べ、李康來(イ・ガンレ)民主党院内代表は、「討論と交渉で解決する用意がある」と応じた。与野党が、正面衝突よりも交渉の道を選んだことは、互いに有益なことだ。李明博(イ・ミョンバク)大統領とハンナラ党及び民主党代表間の会合も開き、与野党間の対話の硬直を解く必要がある。

事業内容を見れば、4大河川整備が大運河建設のための偽装事業だという民主党の疑念は、合理性がないように見える。久しぶりに出てきた妥協の芽を生かすには、民主党は本当に地域住民の利益と国益に合致する事業になるよう問うべきところは、問わなければならない。政府とハンナラ党も、譲歩すべきところは譲歩し、交渉で誠意を見せてこそ、国民の共感を引き出すことができだろう。