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外形中心の成長が原因…「失敗」の結論は早い ドバイの成長モデル、割れる評価

外形中心の成長が原因…「失敗」の結論は早い ドバイの成長モデル、割れる評価

Posted November. 30, 2009 09:02,   

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「なぜ、あなたは全てのものに対して世界最大、世界最高に仕上げようとしているんですか?」(記者)

「なぜ、だめですか?ニューヨークでそれが可能なら、ここでも可能ではありませんか」(アール・マクトゥーム)

「そうだとしても、なぜ、このように急いで進めるんですか。普通の人々なら一生かかる仕事を、どうして、数年内に済ませようとしているんですか」(記者)

「私は、わが国民が、ほかならぬ今日から豊かに暮らすことを祈っています。20年後ではなく今日からですね」(アール・マクトゥーム)

グローバル経済好況の真っ只中だった07年10月。ドバイの指導者、ムハンマド・アール・マクトゥーム首相(60)は、米CBSとのインタビューで、このように語った。氏の発言は、ドバイがどのようにしてあのように短い期間で、超高速の成長を遂げることができたのか。また、なぜ最近、国家不渡りに等しい危機に見舞われたのかを同時に物語っている。実際ドバイは、経済が好況を示した時は、アール・マクトゥーム首相の希望のように、「砂漠上のニューヨーク」という評価を受けてきた。しかし、ドバイ・モデルが持つ外観への執着や性急さは、現在の没落をもたらした原因として働いた。

ドバイの外形中心の成長は、相当以前から当地の不安要因として指摘されてきた。特に世界最高のビル「ブルジュ・ドバイ」をはじめ世界初の「砂漠上のスキー場」、世界最大のショッピングセンターなど、大きさや記録へのこだわりが強かった。ドバイが好況を呈した時は、ここの公務員らは「何としてでも世界最大に建設してこそ、人々は見物に来るだろう」とし、これを当然と思った。

問題はこのようなインフラ開発は好況期は観光客や外国人の投資を促す働きをするが、最近のような不況期は借金だけ増える悩みの種となってしまう。年間売上高が140億ドル水準のドバイワールドは現在、負債だけでも590億ドルを超える。

延世(ヨンセ)大学の成太胤(ソン・テユン)教授(経済学部)は、「ドバイの経済も、世界経済が引き続き好況を呈していたなら、たぶん保っただろう」とし、「しかし、全ての経済にはサイクルがあり、ドバイのような借金中心の経済構造は、不況期にはさらに大きな打撃を受ける」と説明した。

しかし、「ドバイの成長モデル」は完全に失敗したという結論については、しばらく見送る必要があるという慎重論も依然根強い。まず、指導者の絶え間ない危機意識は依然、その価値を失っていない。資源の足りないドバイが、世界から注目を集める物流ハブとして生まれ変わったのも、すでに数十年前から、「石油が底をついた後、何を持って食べていくべきか」について真剣に考えた結果である。

自国の発展のためには国籍や慣習を問わない柔軟性も、依然ベンチマークの対象となっている。ドバイには国際基準に合わせるため、イスラムの休日である木・金曜日にも仕事をする公共機関が多く、24時間働いているところもある。ソウル大学の趙東成(チョ・ドンソン)教授(経営学科)は、「ドバイの創造性は相変わらず、評価するに値する」とし、「今回の試練を克服すれば、ドバイは危機にも強い国へと新たに生まれ変わるだろう」と話した。



jarrett@donga.com