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[オピニオン] 公職腐敗と口座追跡権

Posted November. 27, 2009 09:00,   

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李在五(イ・ジェオ)氏は、若い頃、民主化運動で5回投獄され、10年間収監生活を送った。彼が96年に新韓国党に入党した時、人々は「転向した」と言った。しかし、彼は、「転向は当初からなかった。左派だから、社会主義者だから独裁と闘ったのではなく、正しくないことに対抗しただけだ」と語った。「正義が川の水のように流れることが私の夢だ」と述べた。当選3回の国会議員の時、一時「李明博(イ・ミョンバク)政権のナンバー2」と言われたが、20年以上23坪の韓国式家屋に住んでいる。そのため、彼が国民権益委員長を引き受けた時は、知人らは「本来の立場に戻った」と評した。

◆李委員長は、権益委、監査院、検察、警察、国税庁の5機関が出席する反腐敗機関連席会議を定例化し、高級公職者のクリーン度を評価し、公表することを明らかにした。公務員に、「5000ウォンの昼食を食べよう」と勧めた。就任2ヵ月で、軍の高度制限に関する江原道襄陽郡(カンウォン、ヤンヤングン)住民の48年間の嘆願、4年間続いている蔚山蔚州郡(ウルサン、ウルチュグン)住民の未活用学校用地関連の嘆願を一気に解決した。しかし、評価は両極端だ。「力のある委員長が、しっかりやっている」という見方がある一方、「政治的振る舞い」や「越権」という非難もある。

◆権益委関連法改正の問題でも騒々しい。権益委は、公職者の腐敗行為調査のため、金融機関に金融取引情報の提出を要求した。また、公共機関と公職者のクリーン度を評価するため、評価対象者に関する個人情報の関連資料の提出を求めることができるよう立法予告した。特に、金融取引情報の提出要求は、事実上、口座追跡権を持つということだ。権益委の所属を首相から大統領に変える内容も含まれている。これについても、世間の見方はよくない。腐敗の清算は国家的課題だ。公職社会の透明性は、経済発達の水準に明らかに及んでいない。過去の清廉委を継承した権益委が、公職腐敗の清算に向けて立ち上がったことまではいい。李委員長が強く推進すれば、公職社会は緊張するだろう。しかし、万事過ぎたるは及ばざるが如しだ。権益委が要求する権限をすべて持つようになれば、監査院を凌駕する権力機関が生まれるという批判も出てくる。

李進寧(イ・ジンニョン)論説委員jinnyong@donga.com