Go to contents

[社説]FTAで自動車の追加交渉なら農業・サービスも入れろ

[社説]FTAで自動車の追加交渉なら農業・サービスも入れろ

Posted November. 20, 2009 09:10,   

한국어

李明博(イ・ミョンバク)大統領は、韓米自由貿易協定(FTA)批准に関連して、「自動車が問題になるなら、再度話し合う姿勢ができている」と述べた。米国で、自動車分野の再交渉の主張が続いている状況で、李大統領が再議論の可能性を明らかにしたことで、批准過程の変数として浮上した。李大統領とオバマ大統領は、19日の首脳会談で、かなりの時間を割いてFTA問題を集中的に話し合った。両首脳は韓米FTAの経済的・戦略的重要性を再確認したが、批准まではまだ遠いということを示した。

韓米FTAは、14ヵ月間の交渉の末に誕生した両国共同の成果物だ。交渉が妥結してから2年5ヵ月が経過した。原則的には、合意案どおり両国の批准手続きを踏んで発効するのが当然だが、米国の事情で追加議論が必要なら、既存の協定の枠組みの範囲内で調整することはできるだろう。李大統領の発言も、抜本的な再協議を意味するものであってはならない。

オバマ大統領は、FTA批准を阻む障害として、米国の対アジア貿易の不均衡について言及した。オバマ大統領が、韓国との関係では顕著ではないが、米国ではアジアを一つと見る慣習があると述べた。しかし、中国と日本の対米貿易黒字は、それぞれ3000億ドルと700億〜800億ドルにのぼるのに比べて、韓国の対米黒字は80億ドルにすぎない。米国が韓国投資企業やサービス業の分野で得ている金額を考慮すれば、全体的には均衡が取れている。米国が、貿易不均衡を前面に掲げてFTA追加議論を要求することは、説得力に欠ける。

米国の自動車業界のように、韓国でも農業とサービス分野では韓米FTAに不満が多い。もし、米国が自動車分野で譲歩を要求するなら、農業とサービス分野では韓国の要求を受け入れてこそ、両国いずれも利を得る「ウィン・ウィン交渉」が可能だという点を米国は認めなければならない。

韓米首脳は、互いを「友人」と呼び、固い友愛を誇示した。首脳同士の親密な関係は、両国協力のための動力になる。しかし、FTAと北朝鮮核問題のような主要懸案が停滞状態にとどまるなら、首脳間の親交と信頼は光を失わざるを得ない。オバマ大統領は、スティーブン・ボズワース北朝鮮政策特別代表を来月8日に平壌(ピョンヤン)に送ることを明らかにした。オバマ大統領が、李大統領を友人だと考えるなら、両国の合意である「6者協議による完全かつ検証可能な核廃棄原則」を北朝鮮に明確に伝えるようボスワース代表に指示しなければならない。