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[社説]南北首脳会談、成功自体が目的にはなれない

[社説]南北首脳会談、成功自体が目的にはなれない

Posted October. 24, 2009 09:07,   

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韓国と北朝鮮当局が、首脳会談推進のために秘密裏に接触していたという報道が続いているが、政府は明快な説明をしていない。大統領府は23日、「南北が近く高官級接触を行う」という報道は否定しているが、「南北関係者がシンガポールで首脳会談について話し合った」というKBS報道については、「過去の話」としてごまかした。政府が強く否定しないのを見ると、南北間に接触があったことは事実のようだ。国民は、南北が首脳会談推進に向けてどのような水準で何の議論をしたのか知る権利がある。

南北首脳会談は、実現それ自体が目的ではない。すでに2度の首脳会談をしたので、第3回首脳会談が開かれるとしても、国民の視線は冷徹だろう。南北首脳会談も、華やかなイベントではなく、結果で評価されなければならない時になった。首脳がどのような形式で会い、どのような内容を協議し、どのような実質的成果を上げるのかが重要だ。北朝鮮が核を放棄しない限り、南北懸案の解決に向けた画期的な契機になることも難しい。

国民は、2回の南北首脳会談を通じて、秘密裏に推進された会談は深刻な副作用を生むという貴重な教訓を得た。金大中(キム・デジュン)政府は、00年に初めての首脳会談を推進し、会談の見返りに4億5000万ドルを北朝鮮に支払うことを約束し、実際に金を送った。国民に取り引きを隠すために秘密接触をしたのだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府も、任期をわずか4ヵ月残して秘密接触を通じて首脳会談を行った。1回目の首脳会談での合意事項である「金正日(キム・ジョンイル)総書記のソウル答礼訪問」は守られず、最も大きな懸案である北朝鮮の核問題は一言も取り上げられなかった。

金総書記にとって、南北首脳会談は権力を強固にし、経済的利益を得る採算の合う商売なのだろう。支援だけを得て約束は守らなくてもいいようになってしまった。今年の4月と5月の長距離ロケット発射と核実験で危機を高潮させ、今になって首脳会談のカードを取り出して揺さぶる北朝鮮の意図は明らかだ。国際社会の制裁を免れ、韓国からコメと肥料、そして金剛山(クムガンサン)観光の再開を含む「寛大な支援」を得ようとするだろう。

政府が秘密接触を継続すれば、北朝鮮は、李明博(イ・ミョンバク)政府も首脳会談を望んでいると判断する可能性が高い。「前任者がしたのだから、私もしよう」といった具合に成果が不透明な首脳会談を踏襲してはならない。劇的ということが意味があるわけでもない。今は6者協議の開催と国際協力に力を入れる時だ。

第3回南北首脳会談を行うなら、透明に推進し、金総書記のソウル答礼訪問と核問題の議論など、必須の前提条件をつけなければならない。たとえ北朝鮮が秘密接触を提案したとしても、公開交渉に誘導するのが望ましい。政府は、シンガポール接触の全貌から正直に公開することを望む。それを隠すほど南北首脳会談が切実なわけではない。