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死者・行方不明者の遺品が家族の元へ 臨津江キャンプ客死亡事故

死者・行方不明者の遺品が家族の元へ 臨津江キャンプ客死亡事故

Posted September. 09, 2009 08:24,   

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8日午前9時、臨津江(イムジンガン)キャンプ客死亡事故の収拾対策本部が、設置された京畿道漣川郡(キョンギド、ヨンチョングン)の旺澄面(ワンジンミョン)事務所の前庭。

民官軍の合同で行なわれた2日間の捜索作業で発見された遺品が、家族の前に置かれた。自動車のかぎ、ノートブックのかばん、リュックサック、運動靴、釣り竿、ガスバーナー、麦わら帽子など10点あまりの遺品の前に集まった被害者家族は、愛する夫や息子、兄の日常品が数日後に遺品となって戻ってきた現実を前にし、号泣した。事務所前の広い前庭も、家族の悲しみを包み込むには、あまりにも狭かった。

7日の捜索作業で、遺体が発見されたソ・ガンイル氏(40)の妻ハン・ジヨン氏(40)は、夫のノートブックかばんを見て、何も言えず、ただ涙を流した。「夫が、事務所に置いていた鞄です」と語り、床に泣き崩れた。ソ氏の財布が入っているカバンも、遺族に渡された。

まだ、遺体が見つかっていない李ドゥヒョン氏(40)の妻(36)は、夫が肩にかけて出ていった朱色のリュックサックを握りしめ、まるでそのリュックサックが、夫でもあるかのように放さなかった。震える手で、リュックサックから包装されたままの胃腸薬を取り出し、「お腹が痛いと言い、胃腸薬を持っていったのに・・・」と言いながら、うなだれた。

リュックサックから着替えにと夫が、持っていった下着が出てくるや顔をうずめて号泣する姿に、事故収拾本部関係者をはじめ、周囲の多くの人々は、目がしらが熱くなった。李氏のリュックサックと服からは、泥水が流れ出た。

必死に遺品を探しても、見覚えのある物が見当たらず、がっかりする姿もあった。誰が持ち主なのか分からない運動靴を何度も見て、事故で失った家族の足の大きさを思い出そうとする家族の姿が、痛々しく見えた。行方不明のペク・チャンヒョン氏(39)の妻・李ギョンファ氏(38)は、「何もない。何もないなんてことが、どうしてあるのか」と繰り返し、「人が何人も死んだのに、2日間、捜し出した遺品がこれしかないのか」と嘆いた。

午後2時頃、発見された遺品が追加公開されると、ソ氏の妻のハン氏は号泣した。ソ氏の車から見つかった遺品が、持ち込まれたのだ。夫の名前が記された自動車譲渡証明書の前で、ハン氏は言葉を失った。そして、夫の車から見つかった運動服とズボンをしばらくの間、何も言わず、撫でていた。



passion@donga.com