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[社説]韓米首脳会談、FTA発効への大きな一歩のキッカケにせよ

[社説]韓米首脳会談、FTA発効への大きな一歩のキッカケにせよ

Posted May. 23, 2009 09:46,   

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バラック・オバマ米国大統領は20日、韓悳洙(ハン・ドクス)在米韓国大使に「米国の7大交易国の韓国との自由貿易協定(FTA)は両国の国民のための繁栄を強化、増進させる」と述べた。オバマ大統領は先月、英国ロンドンで行われた李明博(イ・ミョンバク)大統領との韓米首脳会談でも、「FTAを進展させたいという強い意志を持っている」と強調した。原論的な水準の発言だったが、彼が大統領選候補時代、韓米FTAに否定的な見方を示したことに比べると、意味のある変化と見られる。

韓米FTAを批准する上で米議会で足かせとなっていた牛肉問題も雰囲気が改善しつつある。米国肉類輸出協会首席副会長のジョエル・ハーガード氏は21日、「我々は議会に牛肉交渉の再開を要請しない方針だ」と言い切った。ハーガード副会長は、「米国産牛肉の販売速度が振るわない」と言いながらも、過去に比べては柔軟な態度を見せた。米国の畜産農家を代弁するこの協会の態度変化は、米議会の批准過程で援軍になりそうだ。

だからと言って、まだ楽観するのはまだまだ早い。米行政部と議会では相変わらず韓米FTAが米自動車業界に不利との見方が少なくない。米下院の貿易小委員会のサンダー・レビン委員長とFTA担当委員会の歳入委のチャールズ・ランゲル委員長は、「自動車問題の解決を抜きにしては一歩も動かない」と公言している。米貿易代表部(USTR)のティーム・リフ新任の法律顧問も似たような考え方を持っている。

韓米FTA協定案の見直しは、韓国としては受け入れ難い。ただ、既存の協定には手をつけず、追加的な了解を通じて両国が共にウィン・ウィンを追求する方法は考慮に値する。金宗フン(キム・ジョンフン)通商交渉本部長は昨日、「合意された協定文を新しく書き直すのはありえない」と前提した上で、「米国側が先に解決策を示すべきであり、我々が受け入れ可能で、従来の利益のバランスを崩さない範囲内でなければならない」と述べた。

韓国の国会は先月、韓米FTA批准同意案を外交通商統一委員会で成立させ本会議に上程した。米政府と議会も両国の交易拡大と雇用増進、安保同盟の強化に役立つ韓米FTAの重要性を認識しているならば、批准を繰り上げなければならない。

来月16日、米国で行われる韓米首脳会談が韓米FTA批准と発効に向け、大きな一歩を踏み出す契機になってほしい。韓国政府も米国でFTA批准処理に拍車がかかるよう、民官の外交チャンネルをフル稼働して説得作業に取り組むべきである。