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[オピニオン]何のとりえもない経済自由区域

[オピニオン]何のとりえもない経済自由区域

Posted May. 11, 2009 03:04,   

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香港近くの深圳は、1979年に経済特区に指定されるまでは、中国のどこにでもある田舎と変わらない荒涼とした野原に過ぎなかった。特区に指定された後、外国企業が集まり始め、以後20年間、年平均30%の成長を記録した。深圳は高価な外車が多いことで有名で、物価も韓国並みに高い現代都市に発展した。多国籍企業の威力を確認した中国は、その後、特区を増やし、今は約140の各種特区を開発した。中国を世界の工場にした頳小平の改革・開放政策が実を結んだわけだ。

◆豊かな労動力と低賃金をとりえに中国は世界主要企業の工場を吸い込んだ。韓国に投資しようとした企業も中国へ方向を変え、韓国企業も続々と進出した。03年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が発足して以来、このような傾向にはさらに弾みがついた。韓国政府と社会が外国資本に排他的だという印象を与えたのが大きかった。全国民主労働組合総連盟とその傘下労組の過激で政治的な労働運動が外資をさらに遠くへ追い払った。このせいで、香港、シンガポール、タイなど、アジアの主要国に比べ、外国企業の投資が大きく遅れを取った。盧政権の下で、世界経済の好況の恩恵も享受できず、働き口が減ったのが偶然でない。

◆皮肉にもこのような盧政権は外資を誘致すると言って、経済自由区域政策を打ち出した。03年、仁川(インチョン)、釜山(プサン)—鎭海(チンヘ)、光陽(クァンヤン)湾地域が指定された。李明博(イ・ミョンバク)政府が発足した昨年も、黄海(ファンヘ、京畿道・忠清南道)、地域創造型(大邱—慶尚北道)、セマングム—群山(クンサン、全羅北道)の3つの地域が追加され、計6つの経済自由区域が開発中だ。しかし、外資誘致は中国に遅れを取っている。税金の特典も少なく、教育や医療など外国人が暮らせる生活環境の整備も整えられていない。

◆済州(チェジュ)道は国際自由都市になったが、江原道(カンウォン)と忠清北道(チュンチョンブクド)地域だけを除いては、各道が経済自由区域を持つことになった。大体、物流と先端のサービス産業を網羅する複合開発戦略を持っているため、これと言った特徴がない。先端産業と観光レジャー産業は欠かさず入っている。「どんぐりの背比べ」流の経済自由区域で外資誘致がうまくいくか疑問である。重複投資だけに走り、肝心の外国資本にそっぽを向かれたら、経済自由区域は「見掛け倒し」に過ぎない。もったいない税金を無駄遣いしないためには、競争力のないところは果敢に退出させる必要がある。

朴永均(パク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com