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[オピニオン]犯罪収益の分配金

Posted April. 16, 2009 07:28,   

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泰光(テグァン)実業会長・朴淵次(パク・ヨンチャ)被告が、横領した会社資金で、金品をばら撒いた対象は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の家族を含め、実兄の盧建平(ノ・ゴンピョン)氏、側近の李光宰(イ・グァンジェ)議員、金元基(キム・ウォンギ)前国会議長、朴正圭(パク・ジョンギュ)元大統領民情首席秘書官など、前政権の実力者らが含まれている。大統領から国会議員、公務員、判事・検事、警察、地方自治体首長に至るまで、朴被告がばら撒いた数百億ウォンのブラックマネーを受け取っていた。表では道徳的な姿をみせ、世の中がすべて腐っているかのように大口をたたいていた政権の核心者らが、裏では皆、巨額の賄賂に飼いならされていたのだ。

◆姜錦遠(カン・グムウォン)昌信(チャンシン)繊維会長から金銭を受け取ったと、検察が指摘したリストにも、盧前大統領の側近が連なっている。安熙正(アン・ヒジョン)民主党最高委員、尹太瀛(ユン・テヨン)元報道官、林燦圭(イム・チャンギュ)元秘書官、呂澤寿(ヨ・テクス)元行政官ら大統領府秘書陣、明桂男(ミョン・ケナム)元ノサモ会長・・・。金雨植(キム・ウシク)元秘書室長は、事務所の賃貸料として受け取ったという。検察が調べるだろうが、朴被告と姜会長から金を受け取らなかった人は、盧政権の実力者ではないと考えてもいいほどだ。

◆朴被告がばら撒いた金は、かなりの部分が政権保護を見返りに得た不正な所得から出ている。盧建平氏は、農協の子会社だった「ヒュケムス」の引受(06年7月)を助け、それで得た利益の一部を受け取った。盧前大統領が格別に手を貸したとされる30億ドル規模のベトナム火力発電所の建設事業の受注(07年12月)も、朴被告の賄賂の源泉になった。企業家が不当に得た金を権力に捧げる典型的な政経癒着である。姜会長がばら撒いた266億ウォンも、横領・脱税などでつくった「犯罪収益の分配金」という点で、本質的に違いはない。

◆このような不正な取引きによる1次的被害者は、競争から脱落した善良な企業だ。国民経済の撹乱と国際社会での国家イメージの低下を考えれば、全国民が被害者だと言える。盧武鉉政権の不正が次々に明るみになり、大統領選挙と総選挙で彼らを支持した国民は、怒りよりも騙されたという虚脱感を感じるだろう。屋台の商売を妨害しない見返りに、保護費名目で金をまきあげる暴力団の取り締まりに目をつぶり、金品を得る「トゥ・カップス」と本質的にどこが違うだろうか。

朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com