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[社説]胡錦涛主席の北朝鮮に対する姿勢を憂慮する

[社説]胡錦涛主席の北朝鮮に対する姿勢を憂慮する

Posted April. 04, 2009 08:18,   

中国の胡錦涛・国家主席は、北朝鮮のテポドン2号の発射が迫った3日、「国連安全保障理事会決議を採択し、強いメッセージを伝える必要がある」という日本の麻生太郎首相の提案に、「情勢が悪化しないよう冷静な対応が重要だ」と答えた。北朝鮮に向けては何も言わず、むしろ対応を問題視したのだ。バランスを欠いた見解であるだけでなく、北東アジアの平和と安全保障に深刻な脅威である北朝鮮の挑発を阻止するうえで、何の役にも立たない発言だ。世界が憂慮する安保状況を受身の対応で対処しようとする中国指導者の態度には、非常に失望させられる。

北朝鮮のミサイル発射は、国連安保理決議第1718号違反である。安保理は06年10月14日、当時、北朝鮮の5日前の核実験を重大な事態と見て、「北朝鮮の弾道ミサイル関連活動を禁止」する内容を盛り込んだ決議を満場一致で採択した。安保理常任理事国である中国も、賛成票を投じた。その中国が、北朝鮮のミサイル発射に対して傍観するような態度を示すことは、明白な責任回避である。アジア代表として常任理事国の地位を維持しながら、いざ韓半島と東アジアを脅かす北朝鮮の挑発に知らん振りをするということか。

中国は、韓半島和平に向けて建設的な役割を果たすと重ねて約束した。その言葉が本心から出たものなら、北朝鮮のミサイル発射が迫った今こそ、積極的な役割を果たさなければならない。ミサイル発射が、安保理決議違反という点を指摘することが、常任理事国として守るべき道理である。

北朝鮮がいくら人工衛星発射だと言い張っても、人工衛星を発射するロケットが弾道ミサイルであることを、中国も否定できないだろう。中国の沈黙は、北朝鮮の挑発を煽る恐れが高い。中国の行動は、安保理が分裂し、ミサイル発射後にも制裁を加えることができないという誤った期待を北朝鮮に抱かせる恐れもある。

中国の対応は、ロシアとも比較される。ロシアのメドベージェフ大統領は1日、バラク・オバマ米大統領との会談で、北朝鮮のミサイル発射に憂慮を示し、自制を求めた。北朝鮮のミサイル発射を阻止できず、発射後の強力な制裁もできないなら、どの国家が国連決議を重く判断し、尊重するだろうか。

中国は、G20首脳会議を機に、公然と米国とともに世界を率いる「最主要2ヵ国(G2)」を自任している。北朝鮮の挑発に沈黙し、G2云々する資格があるだろうか。北朝鮮の平和威嚇と挑発に最後まで背を向けるなら、中国が果たして安保理常任理事国として資格があるかも疑わしい。