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[オピニオン]ニューヨーク韓人会長選挙

[オピニオン]ニューヨーク韓人会長選挙

Posted March. 31, 2009 10:48,   

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ニューヨーク韓人(韓国人のこと)会長選挙に出馬した候補らは、1人当り少なくても20万ドル(2億7000万ウォン)以上の資金を使っていると、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が伝えた。名誉職に過ぎない韓人会長選挙に3人の候補が出馬し、選挙事務室と参謀を設け、世論調査、キャンペーンソング、Tシャツ、乗用車に貼る宣伝チラシで、大規模な遊説を展開しているという。米国有数のマスコミが過熱ぶりを報道するぐらいだ。韓人会長選挙が、どれほど騒がしく繰り広げられているのか、察するのは難しくない。

◆馴れない外国暮らしをする上で、韓国人同士がお互いに頼りあえる集まりを作るのは自然なことだ。この集まりが、同胞の親睦と地元の定住を手助けするためにやるべきことも多いだろう。しかし、NYTは「韓国人は2人集まっても協会を作る」と皮肉った。32万人余りが暮らすニューヨーク、ニュージャージー地域にある教会を含め、1000あまりの韓人会が乱立している。地縁、学縁が同じ者同士が集まり、他の会を誹謗し、「お酒やご飯をおごる」など不正選挙が行われる。民主化以前の母国の選挙の様態が、そのまま移ってきたような選挙風土であり、所信のある人は見向きもしない。NYTは20万ドルに驚きを示したが、実際の選挙でそれぐらいは「何でもない」と、経験者らは証言している。

◆12年の総選挙から、240万人の海外永住権者と一時滞在者に、参政権を与える法案が国会で成立した。一部政党が米国同胞社会に国会議員比例代表3席、日本には2席ぐらい割り当てるという噂が流れ、韓人会組織のポスト争いはさらに激しくなった。政府は昨年、在外同胞財団を通し、海外韓人団体の交流増進(24億ウォン)、宿願事業(66億ウォン)、権益伸長(6億ウォン)などに計170億ウォンを支援した。今後、支援金の規模と使い道をめぐり、雑音が大きくなる可能性がある。

◆在米韓国人の中には、居住地域の下院議員の名前は知らなくても、韓国内政界については詳しい人もいる。このまま行けば、韓国人集団居住地ごとに政党別にバラバラになり、葛藤と対立がエスカレートしないとは限らない。政府も同胞社会の政治よりは、外国で成功的に定住し韓国の名誉を高める同胞の方に、更なる関心を傾けるべきである。在米韓国人社会の韓人会長選挙の過熱ぶりは、グローバル時代には似合わない醜態だ。

朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com