「著者らは、06年の大韓内科学会誌第70巻2号の190ページから195ページに掲載された論文『腎症候性出血熱における急性乏尿性腎不全の臨床様相および予測因子』を、07年の『Journal of Infection』第54巻4号の381ページから386ページに二重掲載した事実を明らかにし、大韓内科学会誌の論文を取り消す」
大韓内科学会誌1月号に掲載されたくだりだ。さらに、学会誌には、「著者らは当時、二重掲載に対する理解不足で、これを十分に確認せず、論文を重複投稿した。今後、このようなことが再発しないようにする」という謝罪文も掲載された。
謝罪文を掲載した論文の著者たちは、国軍首都病院内科と陸軍本部医務監室、延世(ヨンセ)大学医学部内科学教室に勤める医師6人だ。
昨年12月にも、朴海心(パク・ヘシム)教授ら8人の亜洲(アジュ)大学医学部アレルギー・リューマチ内科チームが、大韓内科学会誌と同様の内容の謝罪文を掲載した。05年度の学会誌に掲載したアレルギー関連論文が、06年に海外の学会誌に重複掲載されたことについて過ちを認め、論文を取り消すという内容だった。
それより5ヵ月前の7月には、尹容範(ユン・ヨンボム)教授らソウル大学医学部内科チームと東国(トングク)大学内科チームの8人が、論文の二重掲載の事実を学会に伝え、取り消しを要請し、謝罪文を掲載した。
医学界では、毎年約1万件の論文が学会誌に掲載される。二重掲載は、誰も深刻に考えない慣行だった。しかし、どの分野よりも自負心が強い内科医の間で、一種の「自律整風運動」が起こっているのだ。このような動きは、大韓内科学会理事長を務める宋仁誠(ソン・インソン)ソウル大学病院内科教授から始まった。
今年、世界内科学会理事に就任した宋教授は、昨年3月に発刊された内科学会誌に、自分を含むソウル大学医学部内科学教室チーム16人の名前で、論文を二重掲載した事実を告白し、謝罪文を掲載した。07年10月に内科学会理事に就任した直後だった。
宋教授は、「大韓内科学会誌が、科学技術論文引用索引(SCI)級の論文になるには、学会誌に二重掲載などの問題がある論文があってはならない。これからは、検索システムが発達するので、二重掲載のような論文がすぐに明らかになるだけでなく、本人も不利益を被る恐れがある」と語った。
likeday@donga.com






