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ドル安、為替相場安定に好材料 金利下げと資金供給に余裕も

ドル安、為替相場安定に好材料 金利下げと資金供給に余裕も

Posted December. 18, 2008 07:26,   

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米国が事実上「ゼロ金利」時代に突入し、韓国内の金融市場や金利政策にも影響があるものと見られる。

まず、今回、米国の措置によるドル安や米政府当局の強い景気浮揚への意志は、韓国内金融市場にとって好材料となる。

ウォン相場がドルの動きに直接連動するわけではないが、ドル安は市場のドル買い心理を緩和し、ウォン安にも役立つ。外国人投資家の投資心理が回復し、韓国内証券市場にも前向きな影響を与える。

大信(テシン)証券のソン・ジンギョン市場戦略チーム長は、「緩やかなドル安は、世界の証券市場全体に肯定的なモメンタムとして働くだろう」とし、「特に、新興市場の通貨など、危険資産への投資心理を改善する効果があり、新興市場の証券市場へ海外流動性の流入を期待できる」と説明した。

基準金利が史上最低水準である3%へと引き下がり、韓国銀行(韓銀)もさらに引き下げる余裕ができた。しかし、追加の金利引下げについて市場の期待も高まり、その分だけ韓銀の負担も増すことになった。

韓銀の関係者は、「基準金利をさらに引き下げても、国内外の金利差への外国人投資家離れや、ウォン安ドル高への負担を減らすことができた」とし、「理論的には金を供給しても、市場が反応しない『流動性の罠』に陥らない線まで、基準金利を下げられると思う」と説明した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は、金利引下げと共に発券力を動員して、市中に流動性を供給する「量的な緩和」政策も展開する計画だと明言し、今後、韓銀の出方が変数となるものと見られる。

FRBは、すでに信用危険性のない短期物中心が流動性供給という通常原則ではなく、信用の危険性のある企業手形(CP)を買い付けており、長期物中心の国債まで買い付ける案も考慮している。

韓銀は、FRBの出方により、基準金利の引き下げやCPの買い付けなどの「量的な拡大」措置を並行する方針の可能性が強まっている。これは金利引下げの余力を最大限維持しながら、資金が必要なところに直接「パイプ」をつけ資金を供給し、信用収縮への解決案ともなり得る。

FRBの今回の措置は、短期的には国内金融市場には肯定的に働くだろうが、結果によっては金融市場が再び混乱に陥る状況も排除できない。

三星(サムスン)経済研究所のチョン・ヒョチャン首席研究員は、「基準金利のほか、米自動車の救済対策などの懸案も残っている」とし、「米国の財政支出に限りがある現状で、もし今回の対策による市場安定の効果が現れなければ、FRBの劇薬処方も役立たないことを確認した世界金融市場は、混乱な状況に陥る可能性が高い」と話した。



parky@donga.com