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[オピニオン]金大中と金夏中

Posted December. 01, 2008 03:38,   

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金夏中(キム・ハチュン)統一部長官は、第7回外務考試に合格し、73年に外交官になった。彼は01年10月から、李明博(イ・ミョンバク)政府の統一部長官に抜擢された今年3月までの6年5ヵ月の間、駐中大使を務め、職業外交官出身として最長寿大使の記録を持っている。盧泰愚(ノ・テウ)政府下では3年間、駐中公使を務め、韓中国交正常化に深く関与したことも含め、中国だけで9年6ヵ月間、勤務した。外交部の内外で、名実共に中国専門家と呼ばれる理由だ。

◆金長官は、業務の遂行能力も優れているが、金大中(キム・デジュン)元大統領の格別の信任を受けた。「上司の考えを看破する能力に優れ、絶対に上司に逆らわない人」という評価を受けてきた彼を、金元大統領は、大統領儀典秘書官、外交安保首席として2年6ヵ月の間そばに置き、駐中大使に出した。00年の6・15南北首脳会談直後、外交安保首席に任命された彼は、一貫して太陽政策の忠実な執行者だった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代にも政権5年の間、中国大使として北京で太陽政策の伝道師の役割を務めた。

◆そんな彼が、対北朝鮮政策の基調が大きく異なる李明博政府でも統一部長官になったことで、立場が苦しくなった。長官に内定した直後に「実用主義に即して国民が同意できる方法で、対北朝鮮政策を推進する」として、「模範答案」を出した。今年3月10日の国会人事聴聞会では、「太陽政策は、推進方法と速度と幅、国民の共感を得る方式、合意を導く方法に問題があった」として、太陽政策を真っ向から批判した。先の国政監査の時、自由先進党の朴宣映(パク・ソンヨン)議員が、金長官に「魂を売ったのではないか」と質したのも当然だった。

◆金長官は先月28日、国会で、「李明博政権が意図的に南北関係を破綻させているという金元大統領の発言をどう思うか」という質問を受けた。彼は、「南北関係を愛し、重視して言った言葉だと考える」と答えた。怒った与党ハンナラ党議員たちから、「李明博政府の統一部長官なのか」という叱責を受けると、「李明博政府は、南北関係を破綻に追いやったことはない。金元大統領の発言が事実なら遺憾だ」と発言を変え、状況を収拾した。金長官のこの発言が、地位に対する執着から出たのではないことを願う。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com