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[社説]「国民健康権」を脅かす中国産食品

[社説]「国民健康権」を脅かす中国産食品

Posted September. 26, 2008 07:35,   

中国で、OEM(相手先ブランドによる生産)方式で製造された韓国内有名製菓会社の2種類の菓子からメラミンが検出された。韓国も、中国発メラミン恐怖の安全地帯ではないことが確認されたのだ。食品医薬品安全庁(食薬庁)は、メラミンが混入した菓子を回収し、中国産の乳製品と牛乳が含まれたすべての菓子の輸入を禁止した。しかし、該当製品の大半が、すでに消費者の体内に消化された後であり、政府の措置は意味をなしていない。

今月11日、中国でメラミンが混入した粉ミルクを飲んだ乳児が死亡したことで波紋が広がると、農林水産食品部と食薬庁は、「該当の粉ミルクは国内に輸入されていない」と発表した。だが、中国産加工食品にメラミンが混入した可能性をメディアが提起した後になって、食薬庁は、中国産の乳製品が含まれたチョコレートや菓子類に対する検査に着手した。波紋が世界へ広がる兆しを見せると、食薬庁は一足遅れて、調査対象に中国産牛乳加工食品を追加した。中国産の有害食品に対しては、行政の態度は毎回、後になってから騒ぎ出すような状態だ。

中国が変わらなければならない。中国の温家宝首相は、メラミン騒動が起きて2週間が経った23日になって、米ニューヨークを訪問した席で謝罪の意思を表明した。中国政府は、三鹿の粉ミルクにメラミンが混入している事実を8月初めに知っていたが、北京五輪へのダメージを憂慮して公表しなかった。このため、罪のない乳児への被害が拡大した。中国政府は批判を受けて当然である。中国は、北京五輪を行った国力を結集して、食品の安全性確保に乗り出さなければならない。

中国産食品が、韓国の食卓を占領して久しい。大半の大衆食堂で使われる食材には、中国産があふれている。にもかかわらず、検疫と流通システムはお粗末極まりない。これを機に、中国産食品に対する徹底的な検疫とともに、消費者の選択権として、原産地の表示を強化しなければならない。中国で作った菓子などの原産地表示を隅に小さな字で書き入れるのではなく、すぐに消費者の目につくように表示を大きくさせるべきだ。

米国産牛肉に対して「狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)怪談」を流布させ、「国民の健康権を守り抜こう」と違法暴力デモまで行なった団体に同調し、国会出席を拒否した野党が、中国産食品にはなぜこのように寛大なのだろうか。