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年間2兆ウォン…「韓国人の肥満」の社会的費用

年間2兆ウォン…「韓国人の肥満」の社会的費用

Posted August. 12, 2008 06:59,   

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肥満により、05年の1年間、韓国内で2兆ウォン近い社会的費用が発生していたことが明らかとなった。

また、韓国人の肥満程度が、西欧水準に迫っており、対策の急務が指摘されている。

東亜(トンア)日報が11日に、単独入手した国民健康保険公団傘下の健康保険研究院の「肥満の社会・経済的費用算出報告書」によると、05年、韓国内における肥満による社会・経済的費用は、1兆8239億ウォンにのぼったことが集計された。これは、05年、国民全体の医療費の3.8%、国内総生産(GDP)の0.22%を占める規模だ。

健康保険研究院は、00年に健康検診を受けた成人男女のうち、肥満に発展した191万194万人の肥満関連診療費の記録を追跡調査した。これまで、外国資料を利用した韓国内肥満費用を学問的に推定した研究はあったが、国内診療費の資料から総費用を算出したのは初めて。

▲肥満の脅威が深刻〓報告書は、肥満が重要な危険因子とされる高血圧、糖尿病、大腸がん、関節炎、中風(脳卒中)、心臓疾患、高脂血症の7大疾患で発生した費用を直接費用と間接費用に分けて計算した。

直接費用は、肥満疾患の治療費として、外来診療費、入院費、薬局診療費で構成された。間接費用は、統計庁と労働部の死亡・賃金・就業率資料、保健福祉家族部の国民健康栄養調査資料などをもとに計算され、△入院と死亡による生産性の損失、△医療機関までの往復交通費、△看病費用などで構成された。

肥満による直接費用は1兆1087億ウォンで、全体の社会・経済的費用の60.8%を占めた。間接費用は7152億ウォンだった。

▲先進国の肥満水準に迫る〓カナダ、フランス、オーストラリア、ニュージーランド、ポルトガルなどは、肥満の直接費用が、全体国民医療費の2.0〜3.5%にのぼる。韓国は2.3%水準。肥満の直接費用が、全体医療費の5.5〜7.0%の米国までには及ばないが、肥満問題がすでに西欧国家と同様の程度に深刻だということだ。

報告書は、肥満予防のための栄養・運動・カウンセリングの費用まで直接費用に含めた場合、肥満による社会・経済的費用は、2兆ウォンをかなり上回るものと推算した。

▲肥満の「くすり代」が一番かかる〓肥満治療のためにくすりを多く飲むというのが、今回の研究結果、立証された。すべての費用項目のうち、最も規模が大きかったのが、薬局診療費であるいくすり代だった。05年の薬局診療費は総5226億ウォンで、全体の社会・経済的費用の28.7%を占めた。直接費用のうち2番目に多いのは外来診療費で、3039億ウォン(全体費用の16.7%)だった。

疾患のうち、糖尿病と高血圧が、最も費用のかかる肥満疾患だった。糖尿病による損失は6020億ウォンで、全体費用の33.0%を占めた。2位の高血圧の損失額は、5566億ウォン(30.5%)だった。両疾患を合わせると、全体費用の73.5%を占めた。

健康保険研究院の李ヘギョン副研究委員は、「05年、韓国内の肥満患者割合は31.7%で、3人に1人が肥満患者だ。韓国内の診療費データから、肥満の社会・経済的費用が算出されたことから、『韓国型肥満政策』づくりが急務である」と強調した。



corekim@donga.com