軍事衝突4日目を迎えた11日、グルジアの事実上の降参にもかかわらず、ロシアは攻勢の手網を緩めていない。
ロシアの空軍機は11日、首都トビリシ近郊の特殊部隊基地と管制施設2ヵ所を空爆したと、グルジア側が明らかにした。ロシア軍は、グルジア内のゴリ市に大規模な砲撃と空襲を加えた。
さらにロシア軍は、親ロシア地区のアブハジア自治共和国近郊のグルジア軍に、「武装解除しなければ進撃する」という最終通告を伝えたという。
これに先立ち、グリジアのミヘイル・サアカシュヴィリ大統領は10日、署名した停戦提案書をグルジア駐在のロシア大使館に伝えたと外信が伝えた。
このような中、国際社会の仲裁努力は、目に見える成果を収められずにいる。
「ガンガンガン…ガンガンガン…」
ロシアとグルジアの軍事衝突が4日目を迎えた11日未明、北オセチア共和国(ロシア領土)と南オセチア自治州(グルジア領土)の国境地帯であるアルガリ市内では、多連発の砲声が鳴り響いた。アルガリは、南オセチア自治州の国境から60キロ離れた都市。
夜間の戦闘に投入された兵士は、「この程度の距離で砲声が聞こえるなら、南オセチア自治州の大半が交戦状況に入ったということだ」と語った。
ロシアとグルジアの国境の役割をするカフカス山脈の南側では、空から照明弾が投下され、閃光を放つ場面も目についた。
グルジアが10日に、事実上、降参意思を明らかにしたが、ロシアの波状攻勢は強度を増している。アルガリ近郊、南オセチア自治州に続く道路では、砲門を開いたロシアの戦車と装甲車が列をなし、エンジンの音が鳴り続けた。
当地を取材のために訪れた外信記者らは、「両国が停戦案に最終署名するまで、攻防戦が続くだろう」と話している。
グルジアの停戦提案後、ロシア軍は大規模な戦車、ヘリ部隊を北オセチア共和国の前方に配備し、長期戦に備えた。
同日午前には、独立国家連合(CIS)出身の軍人らが、多数投入された事実も目撃された。彼らは、記者らにつたないロシア語で、「北方戦線から下りてきた」と語った。ロシア陸軍が、大規模な攻勢に控えて、西部戦線を守っていたCIS出身兵士の一部をグルジア戦線に移動させたのだ。
軍事専門家らは、「グルジアとロシアの軍事衝突が、南オセチア自治州の首都ヒンバルリで止まらず、南オセチア自治州全域とグルジア南方のアブハジア自治共和国にまで、紛争地域が広がるだろう」と見通している。
ロシアのリアノーボスティ通信は、「南オセチア自治州の首都ツヒンバリ近郊や市内の一部に、11日午前の時点でも、7400人にのぼるグルジア軍が駐屯している」と報じた。
南オセチア自治州とともに、グルジアからの分離独立を目指すアブハジア自治共和国にも、ロシア軍が増派された。
いっぽう、ブッシュ米大統領は11日、「プーチン首相に『ロシアの攻撃は容認できない』と伝えた」と、米NBC放送との会見で明らかにした。
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