
目が見えない子供たちは、衝撃に備え、頭を保護するため、ぶ厚い鉢巻をした。完全に音だけでボールを捜すため、目隠しもした。ボールが転がる時、ベルの小さな音がすると、子供たちが走った。
目の不自由な子供たちの中に、世界的に有名なフース・ヒディンク監督がいた。ヒディンク監督は、視覚障害があるヨン・ギヨンちゃん(11)の手を取って、ゆっくり歩いてボールのところへ導いた。
9日、慶尚北道浦項市(キョンサンブクド・ポハンシ)のハンドン大学で、「ヒディンク・ドリームフィールド2号」の完成式が開かれた。
サッカーのユーロ(欧州選手権)2008でロシア代表を4強に導いたヒディンク監督は、恋人のエリザベス氏と一緒に参加した。
「ヒディンク・ドリームフィールド」は、ヒディンク監督が理事長を務めるフース・ヒディンク財団が、障害者や恵まれない家庭の子供たちに夢と希望を与えるため建設したサッカー場だ。昨年、忠清北道忠州市(チュンチョンブクド・チュンジュシ)にある忠州誠心盲唖院に、視覚障害者向けの球場を建設したことをてはじめに、今後、韓国の各道に一つずつ建設する予定だ。来年には、京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)の障害者総合福祉館に3号を建てる計画だ。
ヒディンク監督は、「02年韓日W杯での成功を見た時、韓国のために何かしてみたいと思った。エリザベスのアドバイスで、この事業を始めた」と話した。
昨年、忠州誠心盲唖院で、「ヒディンク・ドリームフィールド1号」開場式の時、ヒディンク監督とサッカーをしたファン・ジンウク君(14)は、「ヒディンクのおじいさんは、身体がとても大きい。サッカーをした時、僕たちを押し倒したりもした。今日も頑張るよ」と嬉しそうに話した。
「あなたは愛の天使です」
同日、行事に参加した大邱(テグ)光明学校および忠州誠心盲唖院の目の不自由な学生20人あまりは、ヒディンク監督に渡す手紙に、彼を「天使」と呼んだ。
ヒディンク監督は、「ドリームフィールド建設事業において、私は相変らずお腹が空いている。できるだけ早く第3、第4のドリームフィールドを建設したい」と語った。
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